ウィークリーレポート
20日からいよいよ再開
中東リスクの高まりにより全面安となるなかだが、第3週の20日からはIPOが約2カ月ぶりに再開する。上場維持基準厳格化による事実上のスモールIPO停止により社数は減少するものの、その分、さすがに厳選されている印象だ。上場後時間がたってからも存在を忘れられそうな案件はない。成熟した地味業態でも株主還元の面では訴求力のある銘柄が並ぶ。仮条件も1社を除いては想定価格に対し、上振れしての価格設定となった。
中でも注目を浴びているのが、不妊治療の医療機器メーカーの北里コーポレーションだろう。公開規模が6月最大になるプライム直接上場でもあり、ブックビルディング入り前には国内外4社の機関投資家が関心を表明した。彼らの取得希望総額は公開株の4割弱を占める。業績はここ数年頭打ちになっている案件としては異例だ。海外の販売地域が偏っており、特に米国市場開拓への期待が高いとみられる。少子晩婚化は先進国共通の課題であり、不妊治療関連は成長市場に位置付けられている。
中でも注目を浴びているのが、不妊治療の医療機器メーカーの北里コーポレーションだろう。公開規模が6月最大になるプライム直接上場でもあり、ブックビルディング入り前には国内外4社の機関投資家が関心を表明した。彼らの取得希望総額は公開株の4割弱を占める。業績はここ数年頭打ちになっている案件としては異例だ。海外の販売地域が偏っており、特に米国市場開拓への期待が高いとみられる。少子晩婚化は先進国共通の課題であり、不妊治療関連は成長市場に位置付けられている。
また、スモールIPOがなくなる中でもグロース市場には3社が上場する。3年前にも上場を試みた健康管理SaaSのウェルネス・コミュニケーションズ、永代供養墓のエータイ、メンズコスメのリップスだ。ウェルネスは3年前より2割近く値上げしての値付けとなったが、業績はそれ以上に拡大しており割安感は増している。リップスは嫌われやすいファンドの出口案件だが、無借金経営で財務はむしろ良すぎるくらい。少子化でも男性用化粧品市場が成長するなかでどう評価されるのか。