マーケットの話題
明日の戦略
後場一段高で37500円台に到達、決算発表終盤戦も好地合いが継続か
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1282/値下がり311。NTTによる公開買い付けに賛同の意を表明したNTTデータGが商いを伴って14.3%高。NTTも大きく上昇した。円安進行を受けてホンダやSUBARUなど自動車株に買いが入り、三菱自動車が急伸した。三菱UFJ、第一生命、SOMPOなど金融株が全般堅調。業績関連のリリースを材料に、イビデンやインターメスティックがストップ高となった。
一方、今期の見通しが市場の期待に届かなかったダイキンが5%を超える下落。任天堂やコナミGなどゲーム株が決算を受けて売りに押された。1Qが大幅減益となり、2Qも大幅減益を見込むSUMCOが下落。ニデックが株式公開買い付けの撤回を発表したことが売り材料となった牧野フライス製作所が18.1%安と急落した。
日経平均は500円を超える上昇。前場も後場も後半の動きが良く、37000円や37500円の節目を上回った。きのうまで37000円を前に足踏みが続いていただけに、これを明確に超えてきたことは力強い。75日線(37095円、9日時点、以下同じ)も上回っており、目先は同水準や5日線(36898円)がサポートになると期待できる。
今週は、(1)ウォーレン・バフェット氏の発言から、日本の大手商社株が改めて強く買われる場面があったこと、(2)NTTによるNTTデータG完全子会社化など「親子上場解消」が改めて株式市場のテーマとして意識されたこと、(3)自社株買いの発表、減益見通しでも増配計画など、株主還元を意識したリリースが多く見られたこと―など、日本株の再評価機運を高める材料が多かった。決算発表が一巡した後も、日本株からは資金が逃げない可能性がある。来週以降は、高水準の売買代金が続くかどうかと日経平均が陽線で終える日が多いかどうかに注意を払っておきたい。
【来週の見通し】 堅調か。決算発表は終盤戦となるが、ソフトバンクGやメガバンクなど注目度の高い企業の発表はまだまだ多い。日本株はここまで多くの企業の本決算を確認しながら強い基調が続いており、買いが入りやすい地合いを予想する。米国では4月の消費者物価指数(CPI)や小売売上高など、注目の指標がいくつか出てくる。ただ、FOMCを消化したばかりで次回の利下げ期待も高まっていないだけに、結果に対する反応はそれほど大きくならないと思われる。日米ともに好材料には強く反応し、弱材料には耐性を示すことで、しっかりとした動きが続くだろう。
【今週を振り返る】 堅調となった。月曜と火曜が休場で立ち合いは3日。連休明け7日の日経平均はプラス圏とマイナス圏を行き来する不安定な動きとなり、小幅に下落した。FOMCは大方の予想通り政策金利が据え置きとなり、結果を消化した米国株がプラスで終えたことから、これを受けた8日は上昇した。9日は500円を超える大幅上昇。米国と英国が貿易交渉で大枠合意に至り、米中交渉に対する期待が高まったことや、為替市場で円安(ドル高)が進行したことが支援材料となった。日経平均は週間では672円の上昇となり、週足では5週連続で陽線を形成した。
一方、今期の見通しが市場の期待に届かなかったダイキンが5%を超える下落。任天堂やコナミGなどゲーム株が決算を受けて売りに押された。1Qが大幅減益となり、2Qも大幅減益を見込むSUMCOが下落。ニデックが株式公開買い付けの撤回を発表したことが売り材料となった牧野フライス製作所が18.1%安と急落した。
日経平均は500円を超える上昇。前場も後場も後半の動きが良く、37000円や37500円の節目を上回った。きのうまで37000円を前に足踏みが続いていただけに、これを明確に超えてきたことは力強い。75日線(37095円、9日時点、以下同じ)も上回っており、目先は同水準や5日線(36898円)がサポートになると期待できる。
今週は、(1)ウォーレン・バフェット氏の発言から、日本の大手商社株が改めて強く買われる場面があったこと、(2)NTTによるNTTデータG完全子会社化など「親子上場解消」が改めて株式市場のテーマとして意識されたこと、(3)自社株買いの発表、減益見通しでも増配計画など、株主還元を意識したリリースが多く見られたこと―など、日本株の再評価機運を高める材料が多かった。決算発表が一巡した後も、日本株からは資金が逃げない可能性がある。来週以降は、高水準の売買代金が続くかどうかと日経平均が陽線で終える日が多いかどうかに注意を払っておきたい。
【来週の見通し】 堅調か。決算発表は終盤戦となるが、ソフトバンクGやメガバンクなど注目度の高い企業の発表はまだまだ多い。日本株はここまで多くの企業の本決算を確認しながら強い基調が続いており、買いが入りやすい地合いを予想する。米国では4月の消費者物価指数(CPI)や小売売上高など、注目の指標がいくつか出てくる。ただ、FOMCを消化したばかりで次回の利下げ期待も高まっていないだけに、結果に対する反応はそれほど大きくならないと思われる。日米ともに好材料には強く反応し、弱材料には耐性を示すことで、しっかりとした動きが続くだろう。
【今週を振り返る】 堅調となった。月曜と火曜が休場で立ち合いは3日。連休明け7日の日経平均はプラス圏とマイナス圏を行き来する不安定な動きとなり、小幅に下落した。FOMCは大方の予想通り政策金利が据え置きとなり、結果を消化した米国株がプラスで終えたことから、これを受けた8日は上昇した。9日は500円を超える大幅上昇。米国と英国が貿易交渉で大枠合意に至り、米中交渉に対する期待が高まったことや、為替市場で円安(ドル高)が進行したことが支援材料となった。日経平均は週間では672円の上昇となり、週足では5週連続で陽線を形成した。
指標 | 現値 | 前日比 | 騰落率 | 始値 | 高値 | 安値 |
---|---|---|---|---|---|---|
為替(ドル/円) | 145.31 | -0.53 | -0.36% | 145.85 | 146.18 | 145.26 |
日経平均(日足)
後場概況
日経平均は大幅続伸 アイフルが後場急騰
9日の日経平均は大幅続伸。終値は574円高の37503円。米国株高と円安進行を好感して、寄り付きから400円を超える上昇。開始1時間程度は寄り付き近辺で一進一退が続いたが、広範囲に買いが入る中、10時以降はじわじわと水準を切り上げた。500円を超える上昇で前場を終えると、後場には37500円台に到達。600円超上昇する場面もあり、高値圏で取引を終えた。TOPIXも上昇しており、こちらは11日続伸となっている。
東証プライムの売買代金は概算で5兆7300億円。SQ日で商いは膨らんだ。業種別では倉庫・運輸、銀行、保険などが上昇した一方、機械、医薬品、その他製品などが下落した。今期の大幅増配計画がポジティブサプライズとなったアイフル<8515.T>が後場急騰。半面、三菱重工<7011.T>と川崎重工<7012.T>が決算を発表して後場に売られており、三菱重工は5%を超える下落となった。
東証プライムの売買代金は概算で5兆7300億円。SQ日で商いは膨らんだ。業種別では倉庫・運輸、銀行、保険などが上昇した一方、機械、医薬品、その他製品などが下落した。今期の大幅増配計画がポジティブサプライズとなったアイフル<8515.T>が後場急騰。半面、三菱重工<7011.T>と川崎重工<7012.T>が決算を発表して後場に売られており、三菱重工は5%を超える下落となった。
前場概況
日経平均は大幅続伸 イビデンが急騰
9日の日経平均は大幅続伸。前引けは549円高の37478円。米国株高と円安進行を好感して、寄り付きから400円を超える上昇。高く始まった後は動意薄の時間帯がしばらく続いた。10時辺りからは緩やかに水準を切り上げる動きとなり、11時近辺では上げ幅を500円超に拡大。高値圏で前場を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆6600億円。業種別では倉庫・運輸、銀行、情報・通信などが上昇している一方、医薬品、海運、その他製品などが下落している。前期の営業利益が会社計画を大きく上振れており、今期も営業増益を見込んでいるイビデン<4062.T>が急騰。半面、ニデックが株式公開買い付けの撤回を発表したことを受けて、牧野フライス製作所<6135.T>が急落している。
東証プライムの売買代金は概算で2兆6600億円。業種別では倉庫・運輸、銀行、情報・通信などが上昇している一方、医薬品、海運、その他製品などが下落している。前期の営業利益が会社計画を大きく上振れており、今期も営業増益を見込んでいるイビデン<4062.T>が急騰。半面、ニデックが株式公開買い付けの撤回を発表したことを受けて、牧野フライス製作所<6135.T>が急落している。
今日の株式見通し
堅調か 米英交渉合意や円安進行が追い風に
東京市場は堅調か。米国株は上昇。ダウ平均は254ドル高の41368ドルで取引を終えた。米国と英国で貿易交渉が大枠で合意に至ったほか、トランプ大統領から米中の交渉に関しても楽観的な見方が示されたことが好感された。ドル円は足元145円80銭近辺と大きく円安(ドル高)に傾いている。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて330円高の37470円、ドル建てが395円高の37535円で取引を終えた。
米国株高や円安進行を好感した買いが入ると予想する。CME225先物からは節目の37000円を大きく上回るスタートが想定される。ここ数日の日経平均は37000円近辺では上値が重くなっていただけに、同水準を明確に超えてくれば買いに勢いがつきやすい。米中交渉でも進展が見られれば、さらなる株高も期待できる。円安に大型外需株が好反応を示して、下げづらく上げやすい地合いが続くだろう。日経平均の予想レンジは37200円-37700円。
米国株高や円安進行を好感した買いが入ると予想する。CME225先物からは節目の37000円を大きく上回るスタートが想定される。ここ数日の日経平均は37000円近辺では上値が重くなっていただけに、同水準を明確に超えてくれば買いに勢いがつきやすい。米中交渉でも進展が見られれば、さらなる株高も期待できる。円安に大型外需株が好反応を示して、下げづらく上げやすい地合いが続くだろう。日経平均の予想レンジは37200円-37700円。