化学肥料株がA株市場で上昇、出荷価格の上昇を好感
18日の中国本土A株市場で、化学肥料株が高い。肥料の出荷価格の上昇を手掛かりに、業績拡大に期待する買いが入っているもよう。
『中国証券報』によると、中国農業部が17日開いた農産物市場情報発表会で、同部市場経済情報司の唐珂・司長は、中国の窒素肥料、リン酸肥料、カリ肥料、複合肥料がいずれも2017年9月以降に値上がりしたと指摘。12月の国産尿素、リン酸二アンモニウム、塩化カリウム、複合肥料の平均出荷価格が前年同月比でそれぞれ34.0%、17.7%、6.7%、17.1%上昇したと明らかにした。
尿素が高騰した最大の原因は原料である石炭や天然ガスの価格上昇だ。また、中国政府の環境保護政策や製造プラントの保守点検の影響で化学肥料会社の設備稼働率は低下している。『中国証券報』は尿素の年間生産量が100トンを超える上場企業として山東華魯恒昇化工(600426)、湖北宜化化工(000422)、雲南雲天化(600096)、魯西化工集団(000830)、北方華錦化学工業(000059)などを挙げ、尿素価格の上昇が業績を押し上げるとした。
一方、18日付『証券日報』は、農業領域の供給側改革や環境保護を目的とした減産措置などが化学肥料産業の景気を回復させ、上場企業の業績拡大に貢献するとの見方を伝えた。山東省政府は先ごろ公表した、石油化学産業の構造調整を進める通達の中で、尿素やリン酸アンモニウムなど9品目の製造施設の新設を厳しく抑制するよう指示している。東方証券は尿素メーカーの増益を見込み、魯西化工集団などに注目するよう勧めた。
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