前場コメント No.12　日本リテールＦ、小野薬品、グラファイト、日本光電工業、花月園観光など

★10:27　 日本リテールＦ－野村が目標株価引き下げ　取得は進むも特定物件の運営が課題
　日本リテールファンド投資法人<8953.T>がもみ合い。野村証券では、取得は進むも特定物件の運営が課題と判断。レーティング「Buy」を継続も、目標株価は27.70万円→26.50万円と引き下げた。
　同投資法人は郊外型SCの売却代金を使って、都市型商業を取得する戦略を進めている。18.2期には「Gビル御堂筋02」や「Gビル神宮前07」など5物件を計295億円、加重平均NOI利回り3.7％、同償却後利回り3.5％で取得。現在取得を検討中の案件が800億円程度あり、そのほとんどは都市型商業施設。LTVは現状推定50.8％の水準にある。
　「川崎ルフロン」の大規模改修コスト40億円～50億円のうち、9割程度は資本的支出扱いになると見られる。18.2期に自社株買いを行ったが、今は取得パイプラインやLTVを踏まえ、外部成長優先の姿勢と指摘。

★10:33　 小野薬品－大幅反落　大和では「肺がんではオプジーボよりキイトルーダが優勢か」
　小野薬品<4528.T>が大幅反落。大和証券では、「肺がんではオプジーボよりキイトルーダが優勢か」と題したレポートを公表している。投資判断「2（アウトパフォーム）」、目標株価3000円は継続。
　非小細胞肺がん（NSCLC）1次治療の臨床フェーズ3試験のうち、小野薬の抗PD-1抗体オプジーボと抗CTLA-4抗体ヤーボイを併用したCheckMate-227試験と、米国メルクの抗PD-1 抗体キイトルーダと化学療法を併用したKEYNOTE-189試験の成績が、4月16日（現地時間）に学会発表され、医学誌に掲載された。
　227試験と189試験は実施条件が異なるため、成績を直接比較できないものの、NSCLCの約7割を占めるNon-SQでは、オプジーボとヤーボイの併用療法よりも、キイトルーダと化学療法（代謝拮抗剤アリムタ＋プラチナ製剤）の併用療法の方が高い有効性が期待できる患者が多そうな印象。また、NSCLC1次療法で、オプジーボ単剤療法はPD-L1発現率5％以上に対するCheckMate-026試験も失敗しているのに対し（2016年発表）、キイトルーダ単剤療法はPD-L1 50％以上のKEYNOTE-024試験も（2016 年発表）、PD-L1 1％以上のKEYNOTE-042 試験も成功（4月9日発表）。
　一連の結果を受けて、オプジーボよりもキイトルーダの方が幅広い患者に有用との見方が拡がるかもしれないため、オプジーボの肺がんにおける今後の市場性にネガティブな印象とした。

★10:34　 グラファイトデザイン－3日ぶりに大幅反落　今期16％営業増益見込むも市場コンセンサス下回る
　グラファイトデザイン<7847.T>が3日ぶりに大幅反落。同社は16日に、19.2期通期の営業利益予想を4.2億円（前期比2.5％増）と発表した。なお、市場コンセンサスは5.2億円となっている。
　新製品の販売拡大や米国市場に対しての販売先の拡充と、自社ブランドゴルフシャフトの浸透を目指すとしている。
　併せて発表した、18.2期通期の営業利益は4.1億円（前の期比26.9％増）だった。各ゴルフメーカーに対し受注獲得の取り組みを強化し、生産効率の向上やコスト低減に取り組んだことが奏功した。

★10:39　 日本光電工業－野村が目標株価引き上げ　短期的には為替影響も新製品が中長期成長に貢献
　日本光電工業<6849.T>が続伸。野村証券では、短期的には為替影響も、新製品が中長期成長に貢献すると想定。レーティング「Buy」を継続、目標株価は3200円→3500円と引き上げた。
　ドル円為替前提を111円→105円、ユーロ円を135円→130円に引き下げたため、短期的営業利益予想を引き下げ。ただし、今19.3期発売予定の中位機種生体情報モニター新製品は同社の強みを有し、一定の競争力があると考え、中長期業績予想を引き上げ。今19.3期に発売が予定される中位機種生体情報モニター新製品が好調に推移すれば、自社製品比率の向上で、00.3期～10.3期のような売上高・利益成長に戻る見込みとした。

★10:48　 花月園観光－続伸　複合型場外車券売場サテライト横浜などの投票関連業務自営化へ
　花月園観光<9674.T>が続伸。同社は16日に、現在外部委託している複合型場外車券売場サテライト横浜およびオートレース横浜の投票関連業務全般について、10月1日より投票機器保守業務を除き自営化すると発表した。今回の自営化は、収益力の向上と経営基盤の安定化が目的という。今後の業績への貢献が期待され、買いが入っている。