明日の戦略-連日の高値更新で今年初の5日続伸、来週も上昇基調が継続か

2017/10/06(金) 16:36
 6日の日経平均は5日続伸。米国株高を好感して買いが優勢の展開。三連休を前に様子見姿勢は強く、値幅は60円程度と小動きであった。取引時間、終値ベースともに年初来高値を更新し、今年初の5日続伸を達成した。東証1部の売買代金は概算で2兆2700億円。業種別では非鉄金属、保険、銀行などが買われた一方、パルプ・紙、電気・ガス、水産・農林などが売られた。ブラックロック・ジャパンの株式取得が材料視された豊和工業が買いを集めてストップ高。反面、業績上振れ観測が報じられた安川電機が買い先行から失速して軟調に推移した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり954/値下がり959と売り買いはほぼ同数。三菱UFJや三井住友などメガバンクが強い動き。薬王堂やキリン堂など業績面で好材料のあったドラッグストアに買いが入った。上方修正発表の古野電気が大幅高となり、月次好調のフライングガーデンが値を飛ばした。一方、パルコは後場に通期の利益見通し上振れを発表したものの市場の期待に届かず下げ幅を広げる展開。わらべや日洋やサーラコーポも決算が売り材料となり大幅安となった。業績予想を取り下げたソルガムHDは急落し、年初来安値を更新した。  今週は、日経平均が非常に強い動きを見せる中で、マザーズ指数は週間では下落となった。日足の一目均衡表では今週、雲の下限が抵抗となって後半に失速した。日経ジャスダック平均や東証2部指数は右肩上がりのトレンドが続き、今週も高値を更新しており、株式の指数ではマザーズの弱さが際立っている。週足でも、今週は接近する13週線と26週線に上値を抑えられており、来週の動きは要注目。軟調な動きが続くようだと、マザーズ指数は9月の安値997pあたりまで調整する可能性がある。 【来週の見通し】  堅調か。9日が休場で4日立ち会い。連休明けの10日は休み中の海外動向に振らされやすく、改めて北朝鮮リスクを意識するような場面もあるかもしれないが、上昇トレンドは継続すると予想する。引き続き米国株や為替の動向が注目されるが、11日には9月開催のFOMC議事要旨が公表される。この時の声明文を受けてドル高・円安基調が強まっており、内容の詳細確認が円安基調を一段とサポートする可能性が高い。衆議院選挙の公示を受け、政策期待が高まり関連銘柄が賑わう展開も想定される。また、週後半にかけては米国で金融株の決算が発表予定で、好内容が確認できれば、世界的にリスク選好ムードがもう一段高まる展開も期待できる。国内も月末の企業決算に意識が向かい、業績期待を支えに下げづらい地合いが続くと予想する。 【今週を振り返る】  堅調な展開となった。米国株が強い上昇となり、ドル円も円安方向で安定した推移となったことから、日本株にはフォローの流れが続いた。米国では良好な経済指標が多く確認され、株高を後押し。日経平均は心理的節目の20500円を難なく突破したことで先高期待が強まり、連日で高値を更新した。週末には米雇用統計、三連休明けには北朝鮮の朝鮮労働党創建記念日と衆議院選の公示日が重なるなど、先に相場のかく乱材料は控えていたものの、下げない強さがあり、日経平均は今年初の5日続伸を記録した。週間では約334円の上昇となり、週足では陽線を形成した。 【来週の予定】  国内では、8月国際収支、9月景気ウォッチャー調査、9月企業倒産件数、黒田日銀総裁が日銀支店長会議で挨拶、さくらレポート、衆院選公示(10/10)、8月機械受注、9月工作機械受注(10/11)、9月国内企業物価指数、9月都心オフィス空室率、8月第3次産業活動指数(10/12)、オプションSQ(10/13)などがある。  決算発表は、Jフロント、ライク、ネクステージ、サムティ、TSIHD、久光薬、リソー教育、OSG、技研製、ローツェ、竹内製作、コーナン商事、マニー、ヨンドシーHD、高島屋、イズミ、フジ(10/10)、コメダ、ローソン、コシダカHD、ディップ、ABCマート、パルGHD、ベル24HD、コジマ、サイゼリヤ、ユニー・ファミマ、チヨダ、ライフコーポ、リンガハット、レノバ、プレナス(10/11)、SFoods、いちご、夢の街、JINS、ビックカメラ、コスモス薬品、7&I-HD、ほぼ日、メディアドゥ、UUUM、IDOM、松屋、ポケットC、ファーストリテイ(10/12)、キャンドゥ、ドトル日レス、三栄建築、クリレスHD、トウキョベース、ラサールロジ、TKP、串カツ田中、レナウン、ウォンテッドリ、マネフォワ-ド、Gunosy、ベクトル、島忠、松竹(10/13)などが予定している。  海外では、ノーベル経済学賞発表(10/9)、朝鮮労働党創建記念日(10/10)、9月19・20日開催のFOMC議事録、米10年国債入札(10/11)、G20財務相・中央銀行総裁会議(~10/13)、米9月生産者物価(10/12)、中国9月貿易収支、米9月消費者物価、米9月小売売上高、米8月企業在庫(10/13)などが注目される。  米企業決算は、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー、シティグループ(10/12)、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ(10/13)などが発表を予定している。
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