明日の戦略-乱高下も終わってみれば小幅安、あすは5日線の攻防に注目

2017/11/09(木) 15:56
 9日の日経平均は続落。前場は一本調子の上昇で節目の23000円を上回り、上げ幅を400円超に広げた。しかし後場に入ると急速に値を崩し、一気にマイナス圏にまで沈む展開。地合い急変から下げが加速し、400円近く下げる場面もあった。その後値を戻し、終盤にかけてはプラス圏に戻すかというところまで下げ幅を縮めたが、売り直されて下落で終えた。東証1部の売買代金は概算で4兆9900億円と5兆円に迫る高水準となった。業種別では鉱業、建設、その他金融が買われた一方、ゴム製品、石油・石炭、繊維が売られた。上方修正を発表したエナリスが後場に入って一段と騰勢を強めてストップ高。反面、下方修正を発表したN・フィールドが急落し、終日弱い動きとなった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり858/値下がり1111と売りが優勢。上方修正と増配を発表したミネベアミツミが急伸。上方修正が好感された明治HDが大幅高で年初来高値を更新した。 ニチイ学館やサンフロンティア不動産などが決算を受けて値を飛ばし、上期の営業黒字見通しが好感されたスターティアはストップ高比例配分となった。一方、今期大幅減益見通しのコロプラや、上期が大幅営業赤字のJDIが大幅安。博報堂やニッパツ、シノケンなどが決算を受けて大きく売られた。国際チャートは市場価格を大きく下回るTOB価格にサヤ寄せしてストップ安比例配分となった。  きょうの日経平均の動きは、短期的な方向感を占う上で重要とみていたが、前場と後場で景色を変える荒い動きとなり、最終的には下落となった。後場の失速度合いが大きかったため、週末のあすは買いが手控えられるとは考える。ただ、きょうの前場は、決算がそれほどの好内容でない割に急伸した銘柄も多く、全体的に過熱感が強かった。その意味ではクールダウンが見られたことは悪くない動き。指数は上下に大きく振れたが、引けでは5日線(22761円、9日時点)を上回っている。大きな動きが出た割にはチャートは崩れておらず、あすも同水準より上を保った動きとなれば、この先も上昇基調が継続する可能性が高い。ただし、5日線をあっさり割り込んでしまうようだと、いったんは上昇ペースが鈍る展開を想定しておいた方が良い。
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