明日の戦略-反発も上げ幅は縮小、材料難のあすは為替にらみの展開か

2018/01/15(月) 16:53
 15日の日経平均は4日ぶり反発。米国株高を受けて大幅上昇スタートとなったが、円高進行への警戒から上値を積極的に追う動きは見られず、上げ幅を縮めた。前場を小幅な上昇で終えると、後場はこう着感を強める展開。前場の高安の範囲内での小動きが引けまで続いた。東証1部の売買代金は概算で2兆4900億円。業種別では証券・商品先物、銀行、不動産などが上昇しており、金融株が総じて強い動き。一方、石油・石炭、鉄鋼、空運などが軟調となった。今期の大幅増益計画が好感されたファーストブラザーズが買いを集めてストップ高。反面、1Q減益着地のヒト・コミュニケーションズがストップ安まで売られた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1162/値下がり812と買いが優勢。傘下の携帯事業会社の上場観測が報じられたソフトバンクGが大幅高。安川電機やファナックなど産業用ロボット関連に業績期待の買いが入った。決算関連で大きく動いた銘柄が多く、大幅増益を達成したパソナGやコシダカHDが急伸。好業績に加えて増配を発表した北の達人や、上方修正を発表したSKジャパンはストップ高まで買われた。一方、ここまで上値追いの展開が続いていたコスモエネルギーは5000円台乗せで到達感が強まり一転大幅安。下方修正を発表したプレナスや、今期の減益見通しを発表したアルテックが急落した。DDHDは通期見通しを上方修正したものの、3Q期間の利益の伸びが限定的であったことが嫌気され、株価はストップ安となった。  日経平均は反発はしたものの陰線を形成。取引時間中にも円高が進む場面があり、為替が重しとなり続けた。今晩の米株市場は休場のため、あすは新たな手がかりには乏しい。そのため、ドル円動向に大きく振らされる展開が想定される。110円台前半まで円高が進むようだと、110円割れへの警戒から、薄商いの中で売りが加速する展開もあり得る。ただ、為替が小動きであれば、米国株が休場前に大幅高となったことは相場の下支え材料にはなることから、指数は5日移動平均線(23743円 15日時点)近辺で落ち着いた動きが続くと予想する。物色では、業種では金融や不動産、テーマでは人材関連やバイオなど、円高がそれほどネガティブとはならないセクターに資金が向かっており、この傾向が続くと考える。特に不動産株は昨年までとは動きが一変しており、業界全体の水準訂正が進む可能性がある。
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