明日の戦略-世界株の戻り基調に乗れず失速、円高警戒で不安定な地合いが続くか

2018/02/13(火) 16:37
 13日の日経平均は続落。前場は米国株の大幅高を好感して買いが優勢。前引けにかけて上げ幅を広げる強い上昇となった。しかし、後場に入るとじりじりと値を消す展開に。あっさりとマイナス圏に沈んだ後は下げ幅を3桁に広げ、ほぼ安値圏で終えた。急速に地合いが悪化する中、マザーズ指数が2.6%安と大きく下げた。東証1部の売買代金は概算で3.7兆円。業種別では、繊維やその他製品、鉱業などが上昇した一方、ゴム製品、空運、海運などが下落した。上方修正が好感されたNIPPOが大幅上昇。反面、下方修正と減配が嫌気されたヨロズが急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり629/値下がり1366と売りが優勢。主力どころは後場に下げに転じる銘柄が多かったが、任天堂やソフトバンクGはしっかり。複数の証券会社が目標株価を引き上げた資生堂が強い動きを見せた。決算を受けてアライドテレシスやISIDが急伸。通期見通しを引き上げたファーマフーズや、1Q大幅増益のコーアツ工業はストップ高まで買われた。一方、トヨタは前場の全面高の中でも軟調に推移し、後場は下げ幅拡大と弱い動きとなった。決算では、3Qが小幅な営業増益にとどまったNTTが4.4%安と大幅下落となり、昨年来の安値に迫った。下方修正発表のステラケミファや、3Q最終減益のオカダアイヨンが急落。今期営業赤字に転落見込みの新川や、今期が営業赤字拡大計画のラクオリア創薬はストップ安となった。  ダウ平均が9日と12日の2営業日で700ドル超上昇したにもかかわらず、三連休明けの日経平均は前場の大幅高を維持できず、3桁下落で終えた。個別では決算などを材料に大幅高となっているものも多く、中には買い反応が強すぎるのではないかと思われるものもある。その点では、リスク・オフではないように思えるが、指数の動きがとにかく弱い。物色意欲はあるものの、指数の乱高下に振り回されるのを嫌って、小型で値動きの軽いところに短期資金が殺到している感がある。世界的に株価は戻り基調にある中、きょうの後場の失速はかなり印象が悪く、あすも不安定な地合いが想定される。後場の下げに関しては、円高進行が嫌気された可能性が高いが、米国株にとってはドル安はサポート材料。米国株高でも円高なら日本株は敬遠という展開はこれまでにも幾度か見られたが、短期的にはその流れが強まる可能性がある。その場合、物色されやすいのは、指数との連動性が低い銘柄や、円高耐性のある銘柄、もしくは米国株高には連動できる市況関連などと考える。日経平均は2月6日の安値21078円を下回る前に、それなりの反発が見られるかどうかが注目される。世界株安なら協調介入的な動きも期待できるが、日本株が独歩安で安値を割り込んだ場合は、調整が長引く可能性がある。
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