明日の戦略-日本株独り負け状態からは脱出、為替離れの動きは見られるか

2018/02/15(木) 16:27
 15日の日経平均は4日ぶり反発。米国株高を好感して終日堅調な展開。高く寄った後、円高警戒から上げ幅を縮める場面もあったが、次第に買いの勢いが強まった。ただ、21500円より上は重く、後場はこう着感の強い地合いとなった。値を崩すような動きは見られなかった一方、落ち着きを好感しての押し目買いも限定的で、21400円台でもみ合う時間帯が長く続いた。東証1部の売買代金は概算で2.9兆円と、1月29日以来、約半月ぶりに3兆円を割り込んだ。業種別では、保険、精密機器、サービスなどが上昇した一方、電気・ガス、繊維、陸運などが下落した。上方修正を発表したリクルートHDが終日強い動きで大幅上昇。反面、ミクシィが決算失望で急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1393/値下がり606と買いが優勢。きのうに続き東京エレクトロンが大幅高となり、SUMCOなども急伸と、半導体関連銘柄に強い動きが見られた。第一生命や東京海上など上方修正を発表した保険株が大幅上昇。市光工業やナノキャリアは決算が好感されてストップ高まで買われた。ほか、株式分割を発表したDMPやウェルビー、エスユーエスなどが急伸した。一方、サカタインクスやすかいらーくが決算を受けて大幅安。ダイヤモンド電機やシンシアは決算失望でストップ安まで売られた。ほか、中期経営計画を下方修正したアシックスや、仏ダノン社による保有株売却が嫌気されたヤクルト本社が急落した。  きょうの日経平均は米国株高に好反応を見せ、310円高と大幅高となった。円高一服とはならなかった中で、後場に入っても大きく崩れなかったことは一安心ではあり、日本株独り負けの状態からは脱却できた。あすは週末で積極的な買いは入りづらいと考えるが、その中で、5日線や節目の21500円を上回って週を終えられるかが注目される。来週は日米ともにあまり材料がなく、中国もきょうから春節休場に入っており、手がかり難の地合いがしばらく続く。その分、米国株や為替に神経質となりやすいため、今週のうちに下げ止まり感を強めておきたいところ。ドル円は、テクニカル的には日足、週足、月足すべてでチャート形状が悪く、目先はもう一段の円高も警戒される。きょうの上昇で為替離れができたとはまだ言えず、底打ちには期待するものの、週末波乱の展開も想定しておくべき局面と考える。
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