明日の戦略-続落も案外しっかり、地政学リスクはくすぶるが下値は堅いか

2018/04/12(木) 16:22
 12日の日経平均は小幅続落。欧米株がシリアの地政学リスクを警戒して下げたことを嫌気して売りが先行。ただ、100円近く下げたところからは持ち直し、前場は小幅安で終えた。後場は再び下げ幅を広げたものの、前場同様に売り一巡後は下げ渋る展開。場中は動意に乏しく上値も重かったが、引けにかけては一段と値を戻し、下げはしたものの小幅に陽線を形成した。業種別では精密機器、小売、食料品などが上昇しており、ガラス・土石、ゴム製品、海運などが下落している。全店禁煙化の方針を発表した串カツ田中が大幅高。反面、ヒューマンAやコンヴァノ、ブティックスなど直近上場株が大きく売られた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり796/値下がり1181と売りが優勢。小売株が決算で明暗分かれる動きとなっており、買われたのは良品計画やイオン、ユナイテッドスーパー、コメダなど。一方、サイゼリヤや吉野家HD、ローソン、プレナス、白鳩などは大幅安となった。日野自動車は独フォルクスワーゲンと包括提携と報じられて大幅高。地政学リスクが意識される中、石川製作所や重松製作所など防衛関連株に買いが入った。一方、証券会社が目標株価を引き下げたブリヂストンが軟調。原油高でもありタイヤメーカーは総じて弱い動きとなった。また、直近で証券会社のリポートを材料に急落した昭和電工や東海カーボンが、改めて大きく売られる展開となった。  外部環境からは買い材料は乏しかったが、日経平均は26円安と案外しっかり。決算銘柄が激しく動き、方向感には乏しかったが、その分、売り一辺倒とはならなかった。あすもファーストリテイリングや安川電機などを筆頭に、決算銘柄の活況な売買が見込まれる。きょう大きく動いた銘柄なども、証券会社のリポートなどを手がかりに、引き続き落ち着きどころを探る売買が続くと思われる。個別の材料が多い局面では、仮に外部環境を受けて下げて始まった場合でも、押し目では買いが入りやすく、全体としては底堅い展開が期待できる。地政学リスクが意識される週末で上値は重いと考えるが、下値も限定的と考える。
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