明日の戦略-23000円にはあと一歩届かず、FOMC通過で節目ブレークなるか

2018/06/13(水) 16:35
 13日の日経平均は3日続伸。小幅高から上げ幅を広げるも、23000円を前に伸び悩み、前場は小じっかり。後場は円安進行を追い風に、改めて買いの勢いが強まった。高値は22993円まであり、23000円に到達しそうで届かないもどかしい動きが続いた。ただ、上値の重さが意識されても崩れることはなく、引けまで高値圏を維持した。TOPIXは5月22日以来、約3週間ぶりに終値で1800p台に乗せた。東証1部の売買代金は概算で2兆2400億円。業種別では、海運、不動産、サービスなどが上昇しており、その他製品、鉱業、金属製品などが下落している。1:5の株式分割を発表したSKIYAKIが、高く寄った後も買いを集めてストップ高。反面、新作ゲームの発表で材料出尽くし感が強まった任天堂が終日売りに押され、6%超の下落で年初来安値を更新した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1286/値下がり703と買いが優勢。新構造のブレーキ開発が買い材料となった曙ブレーキがストップ高まで買われ、市場の注目を大きく集めた。決算ではネオジャパンやTBCSCATが大幅上昇。1Q大幅営業増益のミサワはストップ高となった。証券会社のリポートを手がかりに、日本通運やセイノー、アイフルなどが大幅上昇。ほか、株主還元の方針を発表した東芝や、東証1部指定が承認された富士ピー・エスが買いを集めた。一方、決算が失望となったファーマフーズが急落。神島化学やトランザス、日本テレホンなども決算を受けて大きく売られた。ヨシックスは月次が嫌気されて大幅安。日本通信や不二サッシ、兵機海運など、直近急伸銘柄の一角が値を崩した。  あすはFOMCおよびパウエル議長会見を受けた米国株および為替の動向が大きく注目される。今回のFOMCに関しては、6月の利上げはほぼ確実視されている。年内の利上げ見通しが引き上げられるかどうかという点が注目材料ではあるが、年4回の可能性も織り込まれつつあり、サプライズは少ないかもしれない。日本株にとっては、米国株の急落が唯一の警戒で、それがなければ、ここまでの上げ潮基調は維持されると考える。円安一服の場合もネガティブではあるが、為替に関しては抵抗力もついている。FOMCの後に日銀会合が控えるスケジュールであることを鑑みると、円高加速は想定しづらい。  日経平均はきょうは23000円に乗せられなかったが、崩れなかったことは好感できる。あすは5月21日の高値23050円を上回ることができるかが注目点。FOMCを受けた米国株が買い反応であれば、あっさりクリアできそうでもあるが、注目イベントを通過して節目を抜いてくれば、上昇にも勢いがつきやすい。米国株にしても、米朝首脳会談とFOMCを波乱なく通過できれば、リスクオンの様相が強まる可能性があり、その場合、日本株は米国株高とドル高(円安)の両方の恩恵が見込まれる。先月は23000円に乗せたところで到達感が強まり失速したが、間を置かずに切り返しており、戻り高値を上回るようなら、しばらくは強い動きが続くと予想する。
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