明日の戦略-軟調も25日線はサポートに、メルカリ上場で相場はブルに傾くか

2018/06/18(月) 16:56
 18日の日経平均は反落。欧米株安を嫌気して軟調な展開。小幅安からのスタートとなった後は、しばらくじり安基調が続いた。朝方に大阪で発生した地震の被害が相次いで報じられ、リスク警戒ムードが強まる中、下げ幅を200円超に広げる場面もあった。一方、22600円を割り込むかというところでは押し目買いも入り、後場にかけては下げ渋った。その後の戻りは鈍く、22600円台で静かな動きが続いたものの、25日線は上回って取引を終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆2500億円。業種別では、建設1業種のみが上昇しており、ほか、情報・通信やサービスの下げが限定的。一方、海運や石油・石炭、非鉄金属などが大きく売られた。主要駅に監視カメラ画像解析システムを導入すると報じられたセントラル警備保障が大幅上昇。反面、曙ブレーキは序盤は大幅高で年初来高値を更新したものの、後場に大きく値を崩して引けでは5%超の下落と荒い動きになった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり507/値下がり1518と売りが優勢。村田製作所が大商いで連日の高値更新となったほか、資生堂が2%超の上昇となるなど、足元の動きが良い銘柄に買いが入った。自己株取得を発表したゼリア新薬が大幅上昇。クラウド型旅費交通費精算サービスの開発を発表した駅探や、傘下企業がテレビ番組で取り上げられたOlympicグループがストップ高となった。一方、米中貿易戦争への警戒から、景気敏感系の銘柄が総じて軟調。コマツと日立建機の2大建機メーカーはそろって年初来安値を更新した。信越化学やSUMCOなどシリコンウエハー関連も大幅安。また、大阪の地震を受け、地盤ネットや日本基礎技術、日本鋳鉄管などに資金が向かった一方、当該エリアへの訪日客の旅行需要が減退するとの警戒から、ハナツアーやアドベンチャーが売りに押された。  日経平均は171円安。寄り付きは50円程度の下落であったため、場中の下げに関しては、海外要因というよりも、大阪の地震を警戒した売りであったと想定される。今後の情勢は注意深く見守る必要がある。2016年4月14日の熊本での地震の際には、翌15日は63円安と小幅安にとどまったものの、その後に余震が続いたこともあり、土日を挟んだ週明けの18日には572円安と値幅を伴った下げとなった。ただしこの時は、翌19日には米国株の上昇を受けて598円高と大幅高となり、その後は値を戻した。大きな天災に関しては、その事象がおさまれば、押し目を作ったことが、買い需要を刺激することが少なくない。また、政治面においては、災害への危機対応が求められることで、政権与党の支持率が高まる可能性があり、この点も買い材料となりうる。  あすはメルカリの上場日で、きょうに関しては買いが手控えられやすかった側面もある。その意味では、きょうの下げ分(171円安)を早々に戻すことができるかが注目される。足元では先月上場のラクスルなども改めて騰勢を強めており、メルカリに関してはかなりの賑わいが想定される。できればメルカリだけでなく、株式市場全体が活況となる展開に期待したいところ。このところは、上がるも下がるも外部要因次第という状況が続いていたが、メルカリという新たなスター候補が登場することと、インフラ復旧需要期待は、日本独自の材料でもある。これらを手がかりに株式市場が強含むようなら、今までとはまた違ったブル相場となる展開にも期待できる。
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