明日の戦略-連日の3桁上昇で下値不安が和らぐ、外需もそろそろ買い時か

2018/06/21(木) 15:57
 21日の日経平均は続伸。序盤は気迷い相場で前日終値近辺で一進一退となったが、円安進行を受けて買いの勢いが強まり、一気に22700円台を回復した。後場は動意薄とはなったものの、円安基調が維持されたことから堅調な地合いが続き、上げ幅を200円超に広げる場面もあった。引けにかけては伸び悩んだものの、連日で3桁の上昇となった。東証1部の売買代金は概算で2兆5000億円。業種別では、機械、情報・通信、サービスなどが上昇しており、パルプ・紙、銀行、電気・ガスなどが下落している。ソフトバンクGが一本調子の上昇で4%超の大幅高。反面、銀行株は全体株高の流れに乗れず、メガバンク3行がそろって年初来安値を更新。地銀株も軒並み大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり713/値下がり1303と、日経平均は強かったが値下がり銘柄は多い。証券会社がレーティングを引き上げた武田が大幅上昇。日経新聞で中国の環境規制の影響で業績が伸びていると報じられた昭和電工や東海カーボンに買いが入った。ほか、水素ステーションの規制緩和報道を手がかりに、宮入バルブや澤藤電機が物色された。一方、トヨタやホンダなど自動車株は円安進行を受けても軟調な展開。株高でも野村HDや大和証Gなど証券株は売りに押された。グローリーやトーカイは証券会社のリポートが売り材料となって大幅安。IPO銘柄は、コーア商事と2日目初値のログリーは、初値をつけた後は失速した。SIGは引け間際に初値をつけて急伸したが、大量の売り物を残して終えた。ZUUの初値は持ち越しとなった。  日経平均は2日連続の3桁上昇。今週は貿易戦争警戒で世界株安が意識されたにもかかわらず、先週末の終値22851円(6/15)に対して、きょうの高値は22782円まであり、週間上昇も視野に入る。今週上昇なら3週続伸で、今週の足が下に長いヒゲをつける格好となるため、上昇期待が高まりやすい。仮に週間下落であっても、25日線(22612円、6/21)より上で終えることができれば、来週以降は25日線や22500円がサポートになりやすく、目先の底打ち感は強まる。あすに関しては、現状の相場環境では、週をまたぐリスクも意識されやすく、OPEC総会も開催されることから、様子見姿勢の強い地合いになると考える。ただ、円安に指数が強い反応を示しており、為替が日本株を押し上げる展開は十分期待できる。物色面では内需の方が買い安心感はあるが、そろそろ外需銘柄にも注目しておきたい。まだ今年の安値圏をさまよっているものも多いが、そのぶん割安感はある。もう一段の円安が進めば、一気に水準訂正が進む可能性もあるとみる。
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