明日の戦略-後場失速し4日続落、センチメントの大幅悪化で目先は下振れを警戒

2018/07/05(木) 15:55
 5日の日経平均は4日続落。米国株休場で手がかり難の中、前場は方向感に乏しい展開が続き、前引けは32円安。しかし、後場に入ると売りの勢いが強まる展開。水準を切り下げて始まった後は一気に下げ幅を200円超に広げた。ただ、心理的節目の21500円を割り込んだところでは押し目買いも入り、その後は下げ渋った、終盤にかけては円安が急速に進行したことから、やや値を戻して終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆2500億円。業種別では全業種が下落しており、下げが限定的であったのが医薬品、保険、その他製品など。一方、石油・石炭、非鉄金属、小売などが大幅安となった。1Qの営業赤字が縮小した東京個別指導学院が急伸。反面、公募増資の発表などが嫌気されたあらたが急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり185/値下がり1883と売りが優勢。上方修正と増配を発表した三機サービスが大幅上昇。宝印刷やイオンディライト、キユーソー流通などが決算を材料に急伸した。ほぼ全面安の中、大村紙業や平和紙業がストップ高まで買われるなど、小型の製紙株が物色された。一方、良品計画が決算を受けて12%超の大幅下落。アスクルやわらべや日洋、イオンモールなども決算が売り材料となり急落した。店内禁煙実施後の経過を報告した串カツ田中は、客単価の落ち込みなどが嫌気され、株価は大きく売られる展開となった。上場2日目で初値をつけたロジザードはその後は伸び悩み、きょう新規上場のキャンディルは初値形成後は売りに押された。  日経平均は後場に値を崩して170円安。このところは、前場と後場で景色が変わることも少なくないが、あっさり7月3日の安値21574円を下回り、21500円も一時割り込んだ。米中の貿易戦争激化が警戒される中で、中国株の下げにも神経質な反応を見せるようになっており、押し目でも買いを入れづらい相場環境となっている。ここまで下げると明確なポジティブ材料が出てくるまでは、腰の入った買いは入りづらい。逆に、直近安値を下回ったこと、一目均衡表では雲を下に抜けたこと、52週線を下回ったこと、これだけ下げても東証1部の売買代金はそれほど膨らんでおらず底打ち感は薄いことなどから、下げ基調が続く可能性は高まった。マザーズ指数は3.7%安と大幅安となり、終値で1000pを割り込んだ。信用の投げ売りなども出やすい局面で、値持ちの良かった銘柄も、それを理由に売りに押される可能性がある。あすは今晩の米国株の影響を大きく受けそうではあるが、上昇した場合でも、上では戻り売りに押されるとみておいた方が良い。ただ、米国株が下げ、21000円を試すような大幅安となるなら、短期リバウンド狙いの押し目買いに妙味があると考える。
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