明日の戦略-23000円を前に失速も上昇は続く、円安が引き続き日本株をサポート

2018/07/18(水) 16:52
 18日の日経平均は4日続伸。米国株高と円安を好感して大幅上昇スタートも、高寄り後は節目の23000円を前に伸び悩む展開。一方で下値も堅く、前場は22900円近辺でこう着相場が続いた。後場は上値の重さが嫌気されて上げ幅を縮めたものの、22800円どころでは買いも入って下げ渋った。ただ、改めて23000円を試すまでの勢いはなく、その後は小動き。終始プラス圏を維持したものの、終盤にまとまった売りに押されたことから安値引けとなった。東証1部の売買代金は概算で2兆1600億円。業種別では石油・石炭、ゴム製品、精密機器などが上昇しており、鉱業、食料品、その他製品などが下落している。ビットコインの急伸を材料にリミックスポイントが大幅高。反面、今期の利益見通しを引き下げたブラスが大きく売られた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1444/値下がり579と買いが優勢。上方修正を発表したALBERTがストップ高。出資先であるZMPのリリースを手がかりにFVCが後場ストップ高まで買われるなど、テーマ性の強い銘柄に派手な動きが見られた。コマツと提携して土木関連の拡張現実(AR)サービスを開始すると報じられたカヤックや、業務提携を発表したブイキューブ、中期経営計画を発表したメディアドゥなどが大幅上昇。月次好調のソフトウェアサービスが急伸した。一方、東証一部銘柄に指定された三光合成とプロパティエージェントは、同時に発表したファイナンスが嫌気されてともに急落。東証1部市場変更申請を取り下げたハイアス&カンパニーが大きく売られた。前期の利益が計画下振れとなったサイバーステップや、月次が失望を誘ったイオンファンタジーが大幅安となった。  きょうの日経平均は分かりやすく23000円が壁になった。ただ、失速して下げに転じたわけではなく、基調が強い中で、やや物足りないという程度。いったん調整は入るかもしれないが、直近の上昇でテクニカルが好転しており、下値は限定的と考える。きのうも終盤にかけては失速したが、きょうは米国株高と円安を受けて寄り付きから大幅高となった。外部環境のサポートがあれば、押し目を作らず、23000円からその上を試す展開も十分期待できる。  ドル円は113円台に乗せてきたが、今晩米国ではベージュブックの公表や住宅着工件数の発表などがあり、ドル高・円安基調を強める材料になるかが注目される。また、きょう引け後に発表された訪日外客数統計では、6月も好調な内容が確認できた。西日本の災害影響は懸念材料ではあるものの、訪日客はリピーター需要などもあり、この先も増加傾向が続く可能性が高い。きょうは発表を前にラオックスなどに動意が見られたが、円安は訪日客の国内消費拡大にも一役買う。インバウンド関連銘柄には再評価の余地があると考える。
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