明日の戦略-後場一段高で3桁上昇、もみ合いを脱し上昇気流に乗れるか

2018/08/07(火) 16:39
 7日の日経平均は反発。寄り付きは小幅高も、好決算を発表して大幅高となったソフトバンクGがけん引役となり、上げ幅を広げた。前場では上値の重さも垣間見えたが、後場はきのうとは逆で、水準を切り上げ22600円台からのスタート。上海株が騰勢を強めたことが好感された。値動きとしては緩慢であったが下げない強さがあり、指数はじり高の展開。終盤にかけても買いが入り、ほぼ高値圏で取引を終えた。TOPIXは高値引け。一方でジャスダック平均は終日軟調であった。東証1部の売買代金は概算で2兆1500億円。業種別では石油・石炭、情報・通信、鉱業などが上昇しており、水産・農林、パルプ・紙、精密機器などが下落している。昼休みに1Q決算を発表した鹿島が後場急伸し、6%超の大幅高。大林組も決算で買われ、きのう急落した大成建設も後場にプラスに転じた。反面、1Qの2桁減益が嫌気された森永乳業は後場マイナス転換から下げ足を強めた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1382/値下がり644と買いが優勢。大幅高のソフトバンクGは終値で1万円台を回復し、年初来高値を更新。楽天も決算が好感されて終日強い動きを見せた。手間いらずやあすか製薬なども決算を手がかりに大幅上昇。上方修正を発表した日本製鋼所や和井田製作所はストップ高まで買われた。ほか、博報堂DYのTOBに賛同の意を示したDACHDがストップ高となった。一方、1Q大幅赤字のパイオニアが大幅安。オプテックスやシュッピンなども決算を受けて急落した。1Qの赤字幅が拡大したワコムや下方修正を発表したムゲンエステートはストップ安。パスは1Q速報値を好感して買いが先行したものの、一転して売りが優勢となり、引けでは14%超の下落と大きく値を崩した。  最近の日経平均は、決算がどうというよりは、米国株と上海株次第の様相を強めているが、きょうはそのどちらも強い動きとなったことで、後場一段高で3桁の上昇を記録した。22500円より下は堅いという動きが続く中で終値で22600円台に乗せており、このまま上げ加速となるか、それとも再び22500円近辺まで戻されるか、あすの動向が注目される。東証1部の売買代金は概算で2兆1500億円と、決算シーズンかつ、ソフトバンクGに派手な動きが見られた割には低水準。商いが薄くなると、より外部要因に振らされやすくなる点には注意が必要。ただ、対決色を強めている米国と中国の株価が崩れなければ、日本株の大崩れも想定しづらく、双方が買われれば、きょうのような上昇も期待できる。外部環境頼みではあるが、22500円近辺のもみ合いを明確に上に抜けてくれば、テクニカル面からは買いが入りやすくなり、23000円を超えてくればニューマネーの資金流入も期待できる。あすは直近の戻り高値となる22775円(8/1)を上回り、上昇気流に乗ることができるかに注目したい。
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