明日の戦略-安値引けも4日連続の大幅上昇、あすはインバウンド関連の動向を注視

2018/09/19(水) 16:57
 19日の日経平均は大幅に4日続伸。米国株の上昇や円安進行を好感して、寄り付きから300円を超える上昇。ただ、その後の上値は限定的となり、前場は小動きが続いた。日銀の金融政策は現状維持。後場寄り直後には上を試す動きが見られ、23842円まで上昇してきょうの高値をつけたが、買いは続かず伸び悩んだ。そこから先はほとんど動きがなかったが、上値が重くなった分、引けにかけては上げ幅を縮め、251円高(23672円)と大幅高ではあったものの、安値引けとなった。東証1部の売買代金は概算で2兆9600億円。業種別では全33業種中、32業種が上昇しており、騰落率上位は、石油・石炭、保険、機械、下位は空運、電気・ガス、海運となった。ベトナムの子会社で大口契約が成立したことを発表したアサヒ衛陶がストップ高。反面、新中期経営計画を発表したものの、ファイナンスが嫌気されたサムティが大きく値を崩した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1775/値下がり279と買いが優勢。リクルートやヤフー、第一生命などが大幅高。コマツや日立建機など中国関連銘柄にも強い動きが見られた。証券会社が目標株価を引き上げたMARUWAや、東証1部への市場変更を発表した原田工業が急伸。不祥事に対する再発防止策を発表した省電舎がストップ高となり、前日に再発防止策を材料に買われたTATERUは連日のストップ高となった。一方、全面高の中、ファストリの動きが弱く、後場に入って下げ拡大。JALとANAは証券会社のリポートを材料に売りに押された。厳しい下げとなったのがそーせいで、臨床開発の中断がネガティブサプライズとなってストップ安比例配分。新株予約権の発行を発表したJBRや、下方修正を発表した伊藤ハム米久が大幅安となった。  日経平均は4営業日連続で200円を超える上昇を記録。この間の上げ幅は1000円を超えた。 きょうは安値引けと引け味が良くなかったため、あすはいったんクールダウンするかもしれないが、ここまで上げれば押し目では買いが入る可能性が高く、基調としては上に行きやすい地合いが続くと予想する。SQ日の14日に東証1部の売買代金が3兆円を超えた後、きのうきょうと連日で3兆円に迫る高水準の商いが続いている点もポジティブ。あすはインバウンド関連の動向が注目される。きょう引け後に発表された8月の訪日外客数では、8月単月としては過去最高を更新したものの、伸び率は鈍化した。大阪北部の地震や7月の豪雨の影響が出てきており、データとしてはネガティブ。その後に北海道の地震があったことを鑑みると、来月以降の統計も伸び鈍化が予想される。普通に考えれば、インバウンド銘柄は売られ、全体も上昇一服となりそうなところ。ただ、直近で関連銘柄は大きく調整する場面があった。悪材料は織り込み済みで下げ渋るようなら、足元の買い戻しの流れが一段と強まる可能性が高い。その場合には日経平均は24000円をうかがう展開になると予想する。
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