明日の戦略-三連休明けは大幅安も値幅の調整は進む、地合い好転の可能性も

2018/10/09(火) 16:48
 9日の日経平均は大幅に4日続落。休場の間の海外市場の軟調や円高の進行を嫌気して、大幅安スタート。開始早々に23500円台を割り込んだ。ただ、前場では下を試した後に持ち直す動きも見られた。後場に入ると23500円近辺でのもみ合いが長く続いたが、押し目を拾う動きは限定的。地合いの改善は見られず、主力どころの大半はさえない動きが続いた。終盤にかけては売り圧力が強まり、終値では23500円を割り込んだ。東証1部の売買代金は概算で3兆0300億円。業種別では不動産のみが上昇しており、ほか、建設や陸運の下げが限定的。一方、電気機器や輸送用機器、鉱業などが大きく売られた。上期が大幅増益となったシステムインテグレータが急騰。半面、3Q累計では2桁の営業増益も、3Q期間(6-8月)では営業赤字となったアルテックが急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり247/値下がり1823と多くの銘柄が売られる展開。三菱地所や住友不動産など、大手不動産株は逆行高。先週、上方修正を発表して強い動きを見せたユニー・ファミマに追随買いが入った。イオンモールは日経新聞の業績観測を手がかりに大幅高。決算が好感された大阪有機化学や壱番屋が急伸した。一方、全面安の中でも下げが目立ったのが半導体株で、SUMCOは9%近い大幅下落。キーエンスや安川電機などFA関連も売りに押された。スルガ銀行は、金融庁の行政処分とそれを受けてのゆうちょ銀の取引見直し発表が嫌気されて大幅安。パソナやキャリアリンク、シグマ電気が決算を材料に叩き売られた。  三連休明けの日経平均は大幅安。先週10月2日には24448円まで高値をつけたが、きょうの安値は23442円まであり、一週間で1000円超下落した。上値が重くなった後は、日柄ではなく値幅で一気に調整した格好。25日線(23343円、10/9)あたりで下げ止まるかどうかがテクニカル面での注目点となる。きょうは三連休明けで東証のシステムにも障害が発生するなど、見切り売りが誘発されやすい地合いでもあった。8日のダウ平均は一時200ドル超下げたところからプラス圏まで戻しており、今晩の米国株が落ち着いていれば、あすは自律反発の買いも期待できよう。テクニカルの節目でしっかり切り返してくれば、押し目買いも入りやすい。一気にセンチメントが悪化したが、上海株なども本日は上昇しており、ドル円も後場には持ち直した。世界株安に突入したというほど弱い雰囲気はなく、そろそろスピード調整完了からの地合い好転の可能性も見ておくべき局面だ。
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