明日の戦略-後場持ち直し23500円台を回復、安川電の下方修正を市場はどう受け止める?

2018/10/10(水) 16:31
 10日の日経平均は5日ぶり反発。序盤は買い戻し優勢で上げ幅を3桁に広げたものの失速。マイナス転換から下げ幅拡大となり、前場は下落で終えた。一方、後場は市場の落ち着きを好感して再びプラス圏に浮上。その後は節目の23500円を意識しながらの小動きが続いたが、引けまでしっかりとなった。TOPIX、マザーズ、ジャスダック平均など他の指数も、後場にプラスに戻して終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆6300億円。業種別では鉱業、水産・農林、その他金融などが上昇しており、化学、パルプ・紙、情報・通信などが下落している。ドンキホーテが後場急伸。ファミリーマートがユニーの全株をドンキホーテに売却するとのスクープ記事が報じられ、ユニー・ファミマとともに大幅高となった。反面、上期の着地が従来計画を下振れたユナイテッドスーパーが後場急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1137/値下がり894と買いが優勢。ファストリが決算期待から大幅上昇。証券会社のリポートを手がかりに東海カーボンや良品計画、キョーリン製薬などが買いを集めた。下値模索が続いていたSUMCOは年初来安値更新後に押し目買いが入って3%超の上昇。好決算のネクステージやフジが値を飛ばし、1Q大幅増益に加えて自己株取得を発表した京進はストップ高まで買われた。一方、ソフトバンクGが終日軟調で5%を超える大幅安。ファナックやキーエンスなども売りに押された。下方修正を発表したIDOMや幸和製作所が急落し、加盟店から訴訟が提起されたとの一部報道を材料にアトラがストップ安まで売られた。きょうマザーズに新規上場したCRGHDは高い初値をつけた後は荒い動きとなったものの、終値は初値を上回った。  日経平均は前場に下げに転じたものの、後場は25日線を割り込むことなく切り返し、23500円を上回って終えた。直近で弱かった半導体株などにも買いが入っており、先に期待の持てる動き。上昇したとはいえ上げ幅は小幅で、弱材料が出てくれば、もう少し不安定な地合いが続くかもしれない。ただ、この先は業績関連の材料が多く出てくるため、個別の値動きは大きくなりやすく、注目度の高い銘柄が下げたとしても、それにつられて全面安とはなりづらい。きょうソフトバンクが大きく崩れながらも指数が上昇したように、買われる銘柄、売られる銘柄ありながらも、全体としては徐々に落ち着きを取り戻すと考える。あすは決算を発表した安川電機の動向が注目される。下方修正を発表しており、内容はネガティブ。ただ、株価の方も相当程度調整しており、織り込みが進んでいる可能性がある。もう一段売られるようなら外需はまだ敬遠されるだろうが、目先の悪材料出尽くし感から下げ渋る、もしくは買いが入るようなら、決算への警戒から売られていた銘柄群が息を吹き返す可能性が高い。
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マーケットデータ
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TOPIX 2,663.53 -47.20
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NYダウ 38,460.92 -42.77
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ドル/円 155.47 +0.16
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