明日の戦略-大幅高で22500円台を回復、テクニカル好転で調整一巡への期待が高まる

2018/10/16(火) 16:56
 16日の日経平均は大幅反発。米国株安を受けても買いが先行して上げ幅を拡大。ところどころで上値を抑えられながらも、前引けは136円高(22407円)と3桁の上昇を記録した。後場に入ると早々に下げに転じるなど不安定な動きを見せたが、前場同様に押し目では買いが入り、その後はじり高の展開。14時以降は一本調子の上昇が続き、終わってみれば277円高(22549円)と、22500円台を回復して高値引けとなった。東証1部の売買代金は概算で2兆4800億円。業種別では鉱業、不動産、鉄鋼などが上昇しており、精密機器、サービス、空運などが下落している。NTT都市開発がTOB価格にサヤ寄せして買いを集め、ストップ高比例配分。反面、経営統合の概要を発表した出光興産と昭和シェルが、後場にそろって下げに転じた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1112/値下がり910と買いが優勢。指数寄与度の大きいファストリやソフトバンクGが大幅上昇。NTT都市開発へのTOBを材料にNTTが4%を超える上げとなったほか、三井不動産や東京建物など不動産株に思惑買いが入った。前日の大幅安から一転強い上昇となる中、リリースを材料に値を飛ばす銘柄が多く、RPAHDや日置電気が急騰。シンバイオやand factoryがストップ高まで買われた。一方、9月の訪日外客数を前にインバウンド関連株が軟調となり、資生堂やコーセーが大幅安。ピジョンや松屋は8%を超える下落となった。決算が失望を誘ったサイバーステップがストップ安。下方修正を発表したヨシムラフードもストップ安まで売られる場面があるなど値を崩した。ほか、子会社の検査不正が発覚したKYBが後場に入って急落した。  日経平均はきのうが423円安で、きょうが277円高。きょうは引けでは大幅高となったが、前場と後場で下げに転じており、方向感が定まらない中で荒い動きが続いている。それでもきょうの上昇で、200日線(22503円、10/16時点、以下同じ)や52週線(22527円)を上回っており、テクニカル面での好転は見られた。この上は26週線(22707円)、5日線(22722円)、75日線(22730円)など、22700円どころに節目がある。52週線はこれまでの調整局面でも反転ポイントとなっており、この辺りで下げ止まって切り返してくれば、底打ちの可能性も高まる。もうしばらくは外部環境に振らされる展開が想定されるが、今晩米国では、モルガン・スタンレーやジョンソン・エンド・ジョンソン、IBMなどが決算を発表する。決算シーズンに突入する中でダウ平均が落ち着きを取り戻すかがあすの注目点。過度な警戒ムードが高まらなければ、日経平均も22500円をサポートに底堅い展開を予想する。
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