明日の戦略-後場一段安で戻りは一服、あすは中国指標に一喜一憂か

2018/10/18(木) 16:53
 18日の日経平均は3日ぶり反落。小幅高スタートも上値は重く、早々にマイナス圏に沈む展開。中国関連株が大きく売られたほか、アパートローン関連銘柄の急落なども響き、じわじわと下げ幅を広げた。前場は120円安の22720円と3桁の下落。後場に入ってもじり安基調に変化はなく、上海総合指数の大幅安で警戒ムードが強まったことから、下げ幅を200円超に広げる場面もあった。その後いったん持ち直したものの、終盤にかけては売り直され、182円安の22658円とほぼ安値圏で取引を終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆2700億円。業種別ではパルプ・紙や電気・ガス、不動産などが上昇した一方、石油・石炭、鉱業、化学などが下落した。上方修正を発表したニチダイがストップ高。反面、シンバイオ製薬は、米国において新たな特許を取得したことを発表し、後場買い気配スタートから連日の高値更新となったものの、利益確定売りに押されてマイナス転換から大幅安と乱高下した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり709/値下がり1313と売りが優勢。JTや武田などディフェンシブ銘柄がしっかり。上方修正を発表したALBERTやOBC、ワールドが大幅高となった。無人店舗関連が賑わい、オプトエレクやサインポストが買いを集めた。一方、安川電機やファナックが大幅安。資生堂やコマツなども弱く、インバウンドも含めた中国関連銘柄を敬遠する動きが強まった。週刊誌の記事を材料にシノケンGと西日本FGが急落。シノケンは一時ストップ安まで売られ、スルガ銀行やTATERUなど、アパートローンで不祥事が発覚した銘柄も連れ安した。ほか、ゲンキードラッグが決算失望で大幅安。きょうジャスダックに新規上場したプリントネットは高い初値をつけた後も買いが続いた。  あすの11時に7-9月期GDPなど中国の経済指標が多く出てくるが、その前に中国影響の大きい銘柄が軒並み大幅安となった。きょう大きく動いた銘柄は、見切り売りにしろ、見直し買いにしろ、あすも指標結果を受けて大きく動く可能性が高い。必然的に全体も中国関連の動向に振らされる展開となるだろう。ただ、資生堂やコーセーなど化粧品株の弱さや、ここにきて安川電機が7%超売られるところをみると、これらはリバウンドがあったとしてもまだ上値は重そう。当面の物色では中国の影響が相対的に少ないところが選好されると考える。不動産株などはシノケンGと西日本FGの急落がありながらも大手3社はプラスで終えており、個別に選別はされながらもセクターとしてはしっかりした動きが続きそうだ。  日経平均は今週はここまで4営業日すべてで3桁の値幅と荒い動きが続いているが、先週末との比較では約36円の下落とほとんど動いていない。ただ、前の週が4桁の下落となったことを鑑みると、下げ止まり感はうかがえる。きょうも後場に下げ幅を拡大したものの、5日線は割り込まなかった。あすは仮に下げても22500円台を維持できれば、52週線(22529円、10/18時点、以下同じ)や200日線(22501円)がサポートとなりやすく、来週にかけては企業決算を材料に底堅い地合いが続くと予想する。
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