明日の戦略-週初から乱高下も3日ぶり反発、上海株の大幅高で下値不安が和らぐか

2018/10/22(月) 15:58
 22日の日経平均は3日ぶり反発。先週末の米国株がさえない動きとなる中、序盤は下落スタートから下げ幅を200円超に広げた。ただ、一気に下げた分、売りが一巡した後は強い戻りを見せた。前場で下げ幅を2桁に縮めると、昼休みに先物に強い動きが見られ、これに呼応する格好で後場はプラス圏からのスタート。地合い一変を受けて上げ幅を3桁に広げた。その後はやや伸び悩んだものの、上海総合指数の強い上昇が続く中、直近で売り込まれた銘柄を中心に押し目買いが入り、引けまでしっかりとなった。東証1部の売買代金は概算で2兆1000億円。業種別では鉱業、食料品、水産・農林などが上昇しており、石油・石炭、医薬品、精密機器などが下落している。上方修正、増配、提携発表などポジティブな材料が多かったパルマがストップ高。反面、日本車輌製造が急落。台湾で同社製の列車が脱線事故を起こしたことが嫌気された。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1216/値下がり792と買いが優勢。上海株の大幅高を好感して、資生堂やコーセーなど化粧品株が大幅高。安川電機などにも強い動きが見られた。トランプ米大統領が核廃棄条約の破棄を表明したことを材料に小型の防衛株が動意づき、細谷火工はストップ高。分割を発表したコーア商事や、東証1部への指定替えを発表した北恵が値を飛ばした。日本郵政傘下企業との資本提携を発表した農業総合研究所はストップ高比例配分となった。一方、下方修正を発表した川崎重工が9%を超える大幅下落。決算が失望となった日本鋳造やカヤックが大幅安となった。検査不正に関して追加情報を公表したKYBは改めて売られる展開。上方修正を発表も市場の期待に届かなかったプロレドは、ストップ安比例配分と売りが殺到した。上場2日目で初値をつけたDIシステムはその後も強い動きが続いた。  海外要因からは、きょうは手がかり難で動きづらい地合いになるかと思われたが、スタートから大幅安になったかと思えば、前引けにかけて戻し、後場はプラス転換から上げ幅拡大と荒い動きになった。今日は上海株の急伸が買い材料となったが、これを手がかりに中国関連などが息を吹き返した。とはいえ、序盤はかなり悲観ムードが強く、1日の中でも強弱感が入り交じっている。決算発表直前ということもあって商いも閑散となっており、あすも不安定な展開が想定される。ただ、ここにきて上海株に非常に強い動きが見られたことは、素直に好感できる材料。これで米国株が落ち着きを取り戻せば、世界的にリスクオンの様相が強まるポジティブシナリオも意識される。あすは国内では日本電産、米国ではキャタピラーなどが決算を発表予定。ハイテクや建機に決算先回りの買いが入るかどうかに注目しておきたい。
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