明日の戦略-上を試すも22000円には届かず、原油相場の反発待ちか

2018/11/14(水) 16:36
 14日の日経平均は反発。前日大幅安の反動で上昇スタート。スルスルと上げ幅を広げたが、22000円に迫ったところで押し戻されて失速。しばらく小幅高でのもみ合いが続いたものの、下げに転じて前場を終えた。後場はプラス圏を回復して始まったものの、引き続き方向感に乏しい展開。上値は重いが下げれば買われるという模様眺め相場が続いた。終盤にかけては前日終値を挟んでやや荒い動きも見られたが、最終的には35円高(21846円)と小幅なプラスで終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆4900億円。業種別では電気・ガスや空運、金属製品などが上昇している一方、石油・石炭や鉱業、サービスなどが下落している。上期決算が好感された東映が後場プラス転換から上げ幅拡大。反面、四半期報告書の提出遅延で管理銘柄(確認中)に指定される見込みとなったプロスペクトが後場に入って急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり756/値下がり1292と、指数はプラスでも値下がり銘柄は結構多い。動きの良さが目立ったのがソフトバンクGで、9000円台回復から上げ幅を広げて4%超の大幅高となった。上方修正と増配を発表した東京精密が急騰。キャリアインデックスやバリューデザイン、ベネフィットジャパンがストップ高となるなど、決算が好感された銘柄には買いが殺到した。ほか、1Q決算好調とMSCIへの新規採用決定を受けて朝日インテックが値を飛ばした。一方、モノタロウはMSCIへの新規採用が材料出尽くしとなった格好で大幅安。リクルートHDは決算を受けて買いが先行したが、失速して下げに転じた。決算失望銘柄には売りが殺到しており、荏原製作所やアミューズが急落。平田機工や相模ゴム、ジーニーはストップ安まで売られた。RIZAPGは傘下のぱどやHAPiNSの業績悪化が嫌気されてストップ安をつける場面があった。  日経平均は序盤は上を試したものの伸び悩み、その後はプラス圏とマイナス圏を行き来した。マクロ環境の不透明感が強い局面ではあるが、きょうの7-9月期GDP速報値や中国の経済指標はそれほど刺激材料とはなっておらず、原油安に歯止めがかかり、米国株にしっかりした反発が見られるまでは買いが入りづらそうな印象。原油安はそれ自体は日本経済にメリットもあるが、今回のように極端な動きが出てきてしまうと、株式市場の変調が意識され、リスク回避傾向が強まりやすい。言い換えれば、原油が下げ止まって米国株が大きく上昇すれば、直近の下げ分を一気に戻すような展開もあり得る。  あすはやや材料難となるため、今晩の米国株や原油相場の影響を大きく受ける地合いが想定される。そのような中、半導体株の動向を注視しておきたい。米国では15日にエヌビディアやアプライド・マテリアルズが決算を発表する。これらの決算は他の半導体株の動向にも大きな影響を与えるだろう。昨晩の米国市場ではエヌビディアに強い動きが見られた。注目の決算を前に半導体株への先回り買いが続くようなら、原油安への警戒がやや緩和され、底堅い展開が期待できる。
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