明日の戦略-連騰記録は途切れ大幅安、スピード調整完了であすは反発か

2018/12/04(火) 15:59
 4日の日経平均は8日ぶり大幅反落。米国株高には好反応できず下落スタート。しばらくは小幅安でもみ合っていたが、上値の重さが嫌気され、じわじわと下げ幅を広げた。節目の22500円もあっさり割り込み、前場を155円安(22418円)で終えると、後場はせきを切ったように売りが加速。前場で値を保っていた銘柄も下げに転じ、全面安の展開となった。ドル円も円高に傾き、急速に地合いが悪化する中、引けまで下を試す動きが続いた。終値は538円安の22036円。かろうじて22000円は割り込まなかったものの、ほぼ安値引けとなった。東証1部の売買代金は概算で2兆7300億円。業種別では全33業種が下落しており、相対的に値を保ったのはゴム製品や空運、水産・農林など。一方、海運、石油・石炭、建設などが大きく売られた。多くの銘柄が売りに押される中、サンバイオが買いを集めて連日で年初来高値を更新。反面、任天堂が5%を超える大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり125/値下がり1960と売りが優勢。トリケミカルが証券会社のリポートを材料に急伸。月次好調のワークマンが買いを集めた。1Q決算好調のティーライフはストップ高まで買われた。一方、ファナックやSUMCO、リクルートなどが大幅安。昭和電工、日本カーボン、東海カーボンなど黒鉛電極関連がそろって急落した。海運大手3社がそろって弱い動きとなったが、中でも川崎汽船が10%超の下落と値を崩した。ほか、子会社がゴム製品に関して不正な製品を納入したと報じられた三菱電機が後場に入って下げ幅を広げた。  日経平均の連騰は7でストップ。そして買いが止まると急落した。538円安と値幅を伴った下げとなったが、東証1部の売買代金は3兆円に届いておらず、先物主導の感は強い。きょうは後場から大崩れしており、欧州勢の売りが想定される。本日から英国ではEU離脱案の審議が始まり、11日には議会の採決が行われる予定。また、6日にはOPEC総会も予定されている。波乱が想定されるイベントを前に、ポジション整理の動きが強まったものと思われる。きょうは大きく下げはしたものの、22000円は下回らず、25日線(21972円、12/4時点、以下同じ)も割り込まなかった。その意味では、スピード調整の一環とも言える。今晩の米国株が大幅安となっても、ネガティブ影響は織り込み済みであるだけに、あすはそれなりの反発に期待したいところ。25日線を意識しつつ、早々に5日線(22280円)より上を回復できるかに注目したい。
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