明日の戦略-円高警戒で終日軟調、連休前でリスク回避の売りに要警戒

2019/01/10(木) 16:37
 10日の日経平均は4日ぶり大幅反落。円高進行を嫌気して売りが優勢の展開。3桁下落で始まり、ドル円の108円割れを受けて一時下げ幅を300円超に広げた。前場を285円安(20141円)で終えると、後場に入っても弱い地合いは継続。前場の安値(20101円)こそ下回らなかったが、押し目買いも入らず、安値圏でのもみ合いが長く続いた。終値は263円安の20163円。東証1部の売買代金は概算で2兆2900億円。業種別では陸運、電気・ガス、倉庫・運輸などが上昇した一方、石油・石炭、化学、精密機器などが下落した。上方修正が好感されたレノバがストップ高。反面、3Qが大幅減益となったイオンファンタジーが急落した  東証1部の騰落銘柄数は値上がり639/値下がり1426と売りが優勢。軟調相場ではあったが、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体株の一角には買いが入った。減産報道が流れた米アップルが上昇して終えたことから、JDIが大幅高。決算が好感された東京個別指導学院やゲームウィズ、上方修正を発表したアルテックが急伸した。バイオ関連を物色する流れが続き、ブライトパス・バイオやPSS、DNAチップなどが値を飛ばした。一方、営業利益見通しを下方修正した良品計画が10%超の下げとなり、市場の注目を大きく集めた。安川電機は決算発表を前に売りに押される展開。ウエルシアHDやニューテックが決算を受けて急落した。減益決算と優待廃止が大きな失望を誘ったエスクローAJはストップ安となった。  日経平均は終日軟調。ドル円の108円割れで警戒ムードが強まった。米国では政府閉鎖の長期化懸念が高まっている。また、英国では15日に下院でEU離脱を巡る採決が行われる予定で、海外の不透明要素は多い。そのため、外部環境のサポートがなければ、三連休前のあすはリスク回避の売りが強めに出てくる可能性がある。引け後の決算では、安川電機が下方修正を発表している。株価の方は調整が進んでいるため、悪材料出尽くし感が強まる可能性もあるが、一つ前の上期決算発表時にも下方修正を発表しており、印象は悪い。良品計画に続いて、2月決算銘柄の代表格が下方修正を発表しており、決算期待は高まりづらい。指数はきょうは5日線(20079円、10日時点)は下回らなかったが、あすも引き続き同水準がサポートになるかが注目される。今週は週初から水準を大きく切り上げたことから、週間上昇(1/4終値は19561円)は濃厚だが、週末値で2万円を割り込むようだと、まだ下があるとの警戒が強まりやすい。節目を意識して週を終われるかに注目したい。
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