明日の戦略-後場失速で小幅反発、節目を前に足止めが続きそろそろ調整を警戒

2019/02/06(水) 16:20
 6日の日経平均は反発。米国株高を受けて上昇スタート。21000円に接近したところで伸び悩んだものの、円安進行を手がかりに前場では20971円まで上昇する場面があった。一方、後場は円安が一服したこともあり値を消す展開。取引時間中に3Q決算を発表したトヨタが下げに転じたことも楽観ムードに水を差した。終日プラス圏は維持したものの、終盤にかけて一段と上げ幅を縮め、ほぼ安値圏で終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆2800億円。業種別では騰落率上位は海運、精密機器、不動産、下位はその他製品、輸送用機器、ゴム製品となった。株主優待制度の変更を発表したRVHが後場急騰してストップ高。反面、3Qが減益となった住友商事が後場に入ってマイナス圏に沈んだ。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり936/値下がり1106と日経平均は上昇したものの売りが優勢。自己株取得が好感されたヤマハが急伸。好決算のプロパティエージェントやパンパシHD(旧ドンキホーテ)、上方修正を発表した総医研HDが急伸した。米エスティーローダーの大幅高を手がかりに、資生堂やコーセーなど化粧品株に見直し買いが入った。きのう全市場の売買代金トップとなったサンバイオはじり高基調が続き7.7%高と大幅上昇。NTTデータによるTOBに賛同の意を示したネットイヤーグループがストップ高となった。一方、3Q決算がサプライズなしと受け止められたSBが大幅安。NTTデータやスズキ、ゼンショーなども決算が失望となり大きく売られた。下方修正を発表したソネットメディアは20%安と急落し、全市場の値下がり率トップ。直近で下げた銘柄にも見切り売りが出ており、ソニーが5000円割れから一段安となり昨年来安値を更新。任天堂やZOZOも大幅安となった。  2月に入ってからの日経平均は、きょうまで4営業日連続で、場中に20900円台をつける場面がありながら21000円には届かず、20900円台で終わることも出来なかった。上値が重いことが即崩れる理由とはならないが、この間、米国株高や円安など結構なフォローがあったにもかかわらず、節目を前に足止めされており、この先、米国株安や円高など売り材料が出てきた際には、ネガティブな反応が大きくなる可能性がある。きょうはさすがにサンバイオが全市場の売買代金トップとはならなかったが、サンバイオより売買代金が多かった任天堂とソニーはともに大幅下落。SBやトヨタも失望決算となり、東証1部の売買代金も低水準であった前日からわずかに増加した程度で、大型株を積極的に買える雰囲気でもなくなった。ドル円も何度か110円台をつけているが、それより上が定着しそうな雰囲気とはなっていない。あすはソフトバンクGの決算反応やパウエルFRB議長の講演発言などが注目材料となるが、これまで同様に21000円どころでもたついた場合には、三連休を前に急失速もあり得る。その場合、25日線(20489円、6日時点)が控える20500円あたりまでで調整が一巡するかが目先の焦点となる。
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