明日の戦略-ソフトバンクGとサンバイオのダブル主演相場、日経平均はいったん調整か

2019/02/07(木) 16:38
 7日の日経平均は反落。米国株安を受けて売りが優勢。決算および自己株取得が好感されたソフトバンクGと前日大幅高のサンバイオが買いを集めた一方で、他の多くの銘柄は軟調。指数は21000円台が遠のいたことで見切り売りが加速し、下げ幅を200円超に広げて20600円台まで下落した。後場にはソフトバンクGが一段高となり、サンバイオとともにストップ高水準で張り付いた。強い両銘柄を横目で見ながら指数の方は下値模索が続いたが、引けにかけてはやや値を戻した。東証1部の売買代金は概算で2兆5500億円。業種別では上昇は1業種のみ。騰落率上位は情報・通信、ガラス・土石、電気機器、下位は石油・石炭、パルプ・紙、鉱業となった。今期から連結決算に移行して業績急拡大を見込むGMOペパボがストップ高。反面、下方修正を発表した旭化成が後場に入って大幅安。事前観測から自社株買い期待が高まっていたが、3Qでは実施されなかったことも失望売りを誘った。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり489/値下がり1575と売りが優勢。ソフトバンクGとサンバイオがとにかく強かったが、サンバイオに触発されてブライトパス・バイオやアンジェスなどバイオ株が賑わった。マツダは上方修正が好感されて大幅高。下方修正を発表したSUBARUも悪材料出尽くしで大幅高と、自動車の一角に強い動きが見られた。下げて終えたが、ZOZOは前澤友作社長が本業に集中するためツイッターを休止するとつぶやいたことを手がかりに、大幅安からプラス圏に浮上する場面があった。一方、今期大幅減益計画の鳥居薬品が急落。下方修正発表の雪印メグミルクや減益決算の三菱ケミカル、コロプラなどが大きく売られた。バンダイナムコは上方修正を発表したものの、市場は強い売りで反応した。  2日前の5日はサンバイオの独壇場のような相場であったが、きょうはサンバイオとソフトバンクGのダブル主演。スター銘柄の急伸に多くの投資家はほかの銘柄には見向きもしなくなり、日経平均は21000円から一段と遠のいた。あすは三連休を控えた週末となるが、分かりやすく21000円の壁に跳ね返されたため、海外からよほど強い材料が届かない限りは上値は重いだろう。サンバイオやソフトバンクGは勢いが続くかもしれないが、これらが強く買われた場合には、他の銘柄はきょうのように売られやすくなると見ておいた方が良い。  ただ、今週は上値が重い地合いが続いていただけに、いったん売りが入ることで相場がリフレッシュされる可能性がある。後場には、気味の悪い下げが続いていたZOZOがツイート一つで大きく値を戻しており、同様に下げが続いているソニーや任天堂などもきっかけがあれば反転してもおかしくはない。きょうは業種別でも上昇は1業種しかなく、地合いは良くなかったが、ソフトバンクGがストップ高となったことで日経平均も大幅安は回避できた。結果、チャートもそれほど崩れてはいない。調整が25日線(20516円、7日時点)あたりまでで一巡すれば、次の上昇でまた21000円は狙えるだろう。目先は押しの深さを見極める局面ではあるが、過度に悲観に傾くことはなく、下にオーバーシュートしたものを丹念に拾っていくのに良いタイミングと考える。
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