明日の戦略-悪い流れを断ち切る大幅高、再び21000円を目指せるか

2019/02/12(火) 16:12
 12日の日経平均は3日ぶり大幅反発。円安進行を受けて上昇して始まると、寄った後も上げ幅を広げる展開。節目の20500円をあっさり上回ってきたことで幅広い銘柄に買いが入り、上昇に弾みがついた。前場を412円高(20745円)で終えると、後場はスタートから20800円台を回復。そこから一段高となり、上げ幅を500円超に広げた。20900円に迫ったところで値動きが落ち着いたものの、強い基調は崩れず、引けまで高値圏を維持した。東証1部の売買代金は概算で2兆7600億円。業種別では全33業種中、31業種が上昇しており、騰落率上位は繊維、機械、倉庫・運輸、下位は石油・石炭、不動産、水産・農林となった。決算が好感されたルネサスエレクトロニクスがストップ高。反面、大型株主導で買いの勢いが強まる中、サンバイオが手じまい売りに押されて後場に入って下げ幅を広げた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1791/値下がり301と買いが優勢。円安進行や米中関係改善期待を追い風に外需が上昇を主導。村田製作所やファナック、東京エレクトロン、日本電産などが大幅高となった。SUBARUやスズキなど自動車株も上昇。決算を材料に日本カーボンがストップ高となり、東海カーボンや昭和電工など黒鉛電極関連が急伸した。好決算に加えて株主還元の拡充が好感された太陽誘電は、後場に入ってストップ高で張り付いた。地合いが急改善する中で、先週売り込まれたZOZOが一転して買いを集めた。一方、下方修正を発表したJXTGや、業績下振れ観測が報じられた東芝が大幅安。今期2桁増益見通しの資生堂は、序盤に買われる場面もあったが、上値は重く下げて終えた。堅調相場ではあったがソニーや任天堂は逆行安。大幅下方修正を発表したアイスタイルや、1Q決算が市場の期待に届かなかったMTGはストップ安まで売られた。  日経平均は531円高(20864円)と大幅高で終え、8日の下げ分(418円安)を埋めた。こうなると8日の大幅安はいったい何だったのかとも思えるが、週が変わって悪い流れが断ち切られたことはポジティブ。テクニカル的には、25日線まで調整を入れて切り返した格好となっており、緩やかな上昇トレンドは維持されている。個別を見ても、業績期待が高い割にさえない動きが続いていた日本カーボンや太陽誘電が決算を確認してストップ高となっており、相場つきが変わったような印象も受ける。  ただし、日経平均は8日に大幅安、きょうは大幅高となったが、この間の海外市場は特段荒れた動きとはなっていない。あす反動で大きく売られるようだと、方向感が定まらない中で、指数も個別も乱高下が続くといった展開も想定される。ここからもう一段上昇した場合、先週強い抵抗となった21000円が待ち受ける。一気に壁を突破できれば、きょうのように大型株が上昇をけん引する展開が期待できるが、再び壁に跳ね返されるようだと、きょう強かった銘柄群が下げを主導する可能性もある。日経平均は21000円の前に一目均衡表の雲上限(20953円、12日時点)が控えている。直近では雲を抜けずに崩れただけに、まずはこれを上回ることができるかに注目したい。
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