明日の戦略-21000円台回復から一段高、NISAの日を起点に株高基調は強まるか

2019/02/13(水) 16:41
 13日の日経平均は大幅続伸。米国株高を受けて寄り付きから21000円台を回復すると、連日の上昇で市場のセンチメントが強気に傾き買いが買いを呼ぶ展開。早々に上げ幅を300円超に広げた。その後もしっかりした動きが続いたが、前場が右肩上がりであったのに対して、後場は若干伸び悩んだ。後場に入って指数寄与度の大きいファーストリテイリングが下げに転じたほか、強い動きを見せていたソフトバンクGなども目先の利益を確定する売りに押されて上げ幅を縮めた。それでも指数は280円高の21144円で終え、昨年12月18日以来、約2カ月ぶりに終値ベースで21000円を上回った。東証1部の売買代金は概算で2兆7200億円。業種別では鉱業、石油・石炭、ゴム製品などが上昇した一方、電気・ガス、パルプ・紙、陸運などが下落した。きのう好決算を受けて買われた日本カーボンが後場一段高となり、2日連続のストップ高。反面、今期の減益見通しが嫌気されたワールドHDがストップ安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1343/値下がり709と買いが優勢。アドバンテストやSUMCOなど半導体関連への買いが続き、資生堂やコーセーなど化粧品株も大幅高。決算を受けて国際帝石や堀場製作所、GMOPGが急伸した。上期の利益が計画を大幅に上振れたサニーサイドアップはストップ高。新川とアピックヤマダがヤマハ発動機との事業統合を手がかりにストップ高まで買われた。一方、ヤマハ発動機は今期の減益見通しを発表したこともあり大幅安。下方修正を発表したマクロミルが急落した。東海カーボンは終値では小幅安にとどまったが、決算を受けて大きく売られる場面があった。3Q決算発表の延期を発表したスペースバリューが売りに押され、ホシザキも決算発表延期が嫌気されて後場に大きく値を崩した。  日経平均は21000円の壁を突破した。この先は米国株高や円安などの後押しがあれば、素直に買いが入る展開が期待できる。ただ、きのうに比べるときょうは後場に伸び悩んでおり、力強さには欠けた。このところの日本株の戻り局面ではよく見られる光景だが、外需が強く買われる一方で内需は弱かった。東証1部の売買代金もきのうと比べて若干減少している。ここ2日で日本株のトレンドが大きく変わったような印象を受けるものの、ニューマネーが流入している雰囲気は乏しく、買いを集める銘柄がサンバイオから日本カーボンに変わっただけのようにも見える。NISA(2月13日)の日に株高期待が高まっただけに、ここから日本株が再評価され、物色に広がりが出てくる展開に期待したい。地合いが改善したことは明らかなだけに、決算が良かった割に材料出尽くしで売られた銘柄や、全体の地合いが良くないタイミングで決算を発表したことで、ポジティブな反応が限定的であった銘柄などが見直されると予想する。
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