明日の戦略-3桁上昇で21500円に接近、週後半もブル基調を維持できるか

2019/02/20(水) 15:54
 20日の日経平均は3日続伸。米国株高を受けて小幅高で始まると、円安進行が刺激材料となり、上げ幅を3桁に拡大。前場は右肩上がりで推移し、21500円まであと6円まで迫った。一方、後場は円安一服を受けてスタート直後に急失速。ただ、21300円は割り込まずに切り返すと、為替が再び円安方向に傾いたことを好感して盛り返した。前場の高値には届かなかったものの、引けにかけて買いの勢いが強まり、3桁上昇で取引を終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆0900億円。業種別では騰落率上位は非鉄金属、電気・ガス、卸売で、下位は石油・石炭、鉱業、証券・商品先物となった。不動産投資型のクラウドファンディング事業を開始すると発表したフィットがストップ高。反面、今期の2桁減益計画が嫌気されたAOI TYOが大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1196/値下がり846と買いが優勢。きのう大きく売られたソフトバンクGがきょうは一転して大幅上昇。ソニーやトヨタなどにも強い動きが見られた。自己株取得と増配を発表したアルコニックスが急伸。証券会社のリポートを手がかりに関西ペイントや丹青社が買いを集めた。足元で動きが大きく出ているものに資金が集中しており、ベルトラが商いを集めて値を飛ばした。一方、リストラ関連費用の計上を発表した富士通や、公認会計士の異動を発表したルネサスが大幅安。証券会社が投資判断を引き下げたポーラ・オルビスや下方修正を発表したMORESCOが売りに押された。資金の足が速く、きのう材料があって急騰したレアジョブやPCAは手じまい売りが優勢となり大きく値を崩した。  日経平均は3日続伸。21500円にあと一歩のところまで迫り、終値で21400円台に乗せた。強い動きではあるが、先々週と先週は週の前半が強かった一方で、後半は失速し、金曜には大きく売られている。今週もここまでは同様の展開となっているが、二度あることは三度あるで、後半失速のパターンまで踏襲してしまうのか、それとも三度目の正直で今回は強い基調が維持されるのか、あすの動向は注目される。  米国では1月開催のFOMC議事要旨が公表される。FRBのハト派姿勢を再確認して米国株は上昇というストーリーが描けるが、年内利上げの可能性が意識されるなど、タカ派色の強い内容であった場合には、米国株安からブル基調に水が差される展開も想定される。仮にあす下げたとしても、大きな流れとしては、米中関係改善期待を背景とした上昇トレンドは続くと考える。ただし、議事要旨が買い材料となるなら、日本株は足元のような鈍行列車でゆっくり進む地合いから、特急列車に乗り換えて一気に上昇が加速する相場に移行する展開も期待できる。日経平均が21500円を突破して一段高となるか、節目を前にいったん上昇一服となるのか短期的な分岐点となりそうだ。
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