明日の戦略-大幅高の翌日に大幅安、日銀会合を前に様子見姿勢が強まるか

2019/03/13(水) 16:04
 13日の日経平均は3日ぶり大幅反落。米国株はまちまちであったが、朝方に英下院がEU離脱協定案を否決したことを嫌気して売りが優勢となった。いったん持ち直したが戻り売りに押されると、アジア株安を受けて下げが加速。前場で300円を超える下落となった。後場は指数の下げは一服し、終盤にかけてはやや値を戻したものの、21250円近辺でほとんど動きはなく、こう着感の強い地合いが続いた。一方、マザーズ指数は後場にプラス圏に浮上するなど、しっかりした動きを見せた。東証1部の売買代金は概算で2兆1500億円。業種別では鉱業、不動産、その他製品が上昇しており、プラスはこの3業種のみ。一方、石油・石炭、証券・商品先物、保険などが弱かった。バイオの一角が買いを集めており、オンコリスやアンジェスが大幅上昇。反面、証券会社の光ファイバーに関するリポートを材料に、古河電工とフジクラが大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり411/値下がり1648と売りが優勢。きのう急伸したガンホーが連日の大幅高。ドリコムやgumiなどスマホゲーム株に値を飛ばすものが散見された。自己株取得と消却が好感された信越化学が逆行高。ソニーや任天堂、キーエンスが後場にプラス圏まで値を戻した。中国企業と電気自動車の国内独占販売権を締結したアップルインターナショナルが急伸。コメ兵との協業を発表したハピネス・アンド・ディはストップ高となった。一方、村田製作所やTDK、太陽誘電など電子部品関連が大幅安。オムロンも上昇一服となり6%近い下げとなった。株安を受けて野村HDなど証券株が大きく売られる展開。地合いが悪い中、下方修正を発表したオハラが急落した。きょうマザーズに新規上場したサーバーワークスには買いが殺到し、初値は持ち越しとなった。  日経平均はきのうは大幅高できょうは大幅安。ただ、後場は下げ渋り、きのうの上昇を帳消しにするほどの下落とはならなかった。米株先物の下げを見て今晩の米株安を織り込みに行ったようにも見えるだけに、仮に米国株が弱かったとしても、あすのネガティブな影響は限定的となるかもしれない。あすから日銀の金融政策決定会合が開催される。きょうの下げがなければ楽観ムードが支配的になりそうであったが、はしごを外されただけに、イベント前では様子見姿勢が強まるだろう。さらなる金融緩和の可能性を指摘する声もあるだけに、金融株に関しては上値が抑えられると予想する。中国では2月の小売売上高や鉱工業生産など注目指標が発表予定。きょうは寄り前に発表された国内の1月機械受注が弱かったが、コマツは横ばいで終えるなど、機械株がたたき売られたわけではなかった。指標が中国関連銘柄の反転材料になるかに注目したい。
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