明日の戦略-動意薄ながら21600円台に到達、FOMCに株高への期待を託す

2019/03/20(水) 16:00
 20日の日経平均は反発。祝日前に加えてFOMCの結果公表直前ということで上にも下にも動きづらい地合い。前場は小幅安の時間が長く続いたが、前引けではプラスを確保。これを受けて後場は地合いが改善し、じり高基調が続いた。値幅は出なかったものの、終盤にかけては21600円台に乗せ、高値圏で取引を終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆0800億円。業種別ではパルプ・紙、金属製品、卸売などが上昇した一方、証券・商品先物やその他製品、鉱業などが下落した。楽天が後場に入って上げ幅拡大。総務省が推進する「通信料金と端末代金の完全分離」に関して、同社グループが適用除外になると一部メディアで報じられたことが買い材料となった。反面、これが不利に作用するNTTドコモ、KDDI、SBはそろって後場に下げ幅を広げた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1371/値下がり676と買いが優勢。グーグルがゲーム事業に参入表明したことを受けて、プラットフォーム向けにミドルウェアを提供することを発表したCRIミドルウェアがストップ高。ゲーム用ミドルウェアを手がけるシリコンスタジオもストップ高まで買われた。そーせいが一時ストップ高、J・TECがリリースを材料に後場ストップ高とバイオ株が賑わった。三井金属は証券会社のリポートを手がかりに大幅上昇。利益配分方針を見直した新日本建物が買いを集めた。一方、グーグルの新ゲームサービスはハード機器が不要となることから、任天堂やソニーが警戒売りに押される展開。JR九州は中期経営計画の内容が嫌気されて4%超の大幅安。弁護士ドットコムと乃村工芸社は日経新聞の業績観測が失望材料となり売りが優勢となった。きょうマザーズに新規上場したギークスは、初値形成後も買いを集め、ストップ高で終えた。  日経平均は小幅高。動意薄ではあったが、売り先行からプラス転換し、21600円台に乗せて終えた。リスク回避の売りに押されなかった点はポジティブ。祝日明けの22日は、FOMCの結果やパウエルFRB議長の会見はグローバル市場で消化済みとなるが、米国株の強い基調が維持されているかが注目点となる。FOMCでネガティブな内容が出てくる可能性は低いと考えるが、サプライズなしでいったん利益確定といった展開は想定される。ただ今回は、米国の20日、21日の2日分の値動きを見定めることができる。米国株が両日大幅安となった場合にはさすがに厳しいが、どちらかで上昇していれば、右肩上がりのトレンドには変化なしとみて良いだろう。日経平均は、26週線(21469円、20日時点)より上で週を終えられるかが注目点となる。昨年10月に同水準を割り込んだ後は、戻りが同水準に跳ね返される動きが続いている。FOMCがマーケットにとってポジティブなイベントとなり、強い上昇で26週線を明確にブレークできるようなら、翌週以降にもその勢いが持続する可能性が高い。
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