明日の戦略-小動きも3桁上昇は確保、来週は大型連休前に決算プレイが盛り上がる

2019/04/19(金) 16:27
 19日の日経平均は反発。米国株高を好感して3桁上昇スタート。ただ、海外市場の多くが休場の中、その後の動意は限られた。寄り付き直後に高値をつけて上げ幅を縮めるも、前引けでは3桁高を維持。後場は開始早々にきょうの安値をつけるなど上値は重かったが、上げ幅を2桁に縮めたところでは買いも入るなどしっかりとした地合いが続いた。東証1部の売買代金は概算で2兆0200億円。業種別では騰落率上位はその他製品、機械、電気機器で、下位は鉱業、空運、陸運となった。モバイルファクトリーが後場急騰。昼休みに発表された1Q決算が大幅増益となったことがポジティブサプライズとなった。反面、下方修正や経営を巡る混乱が嫌気されたLIXILグループが大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1147/値下がり899と買いが優勢。中国広東省当局が「ニンテンドースイッチ」の流通をテンセントに認可したとの報道を受けて任天堂が14%超の大幅高。関連銘柄が賑わいホシデンがストップ高まで買われた。任天堂とスイッチ向けソフトのゲーム連動サービスを共同開発すると発表したはてなもストップ高。上方修正を発表した愛光電気やバーチャレクスが急伸し、ビーマップはストップ高。ほか、株主優待を導入したハブや業務提携を発表した弁護士ドットコムが買いを集めた。一方、下方修正を発表したヤマトHDが急落。セブン&アイやユニー・ファミマなど小売の一角が大きく売られた。2019年度の世界生産台数が前期実績比で15%減少するとの観測が報じられた日産自動車が軟調。きのうまで2日連続のストップ高のサンバイオはきょうは一転して大きく売られた。  来週は日米で決算発表ラッシュとなる。出てくる内容がすべて良ければリスクオンが加速する展開も期待できる一方、弱いものが多ければ、警戒感も高まるだろう。ただ、ここまでの地合いが良かったため、失望決算が出てきたとしても、ほかに良いものを探す動きが強まりやすく、全体としての堅調は維持されると考える。ただし、物色に関しては、決算のタイミングでは変化が出てくる可能性がある。足元の動きが良いハイテク株がさらに買われる地合いとなるのか、これらを利食って他にシフトする流れが出てくるのかといった点を注意深く見ておく局面と考える。 【来週の見通し】  しっかりか。東京市場はいよいよ翌週に10連休を迎えるというタイミングとなるため、指数の値動きは荒くなりやすい。日米で注目の決算が多く、これらをにらみながらの展開が想定される。国内では日本電産や任天堂、米国ではキャタピラーやアマゾンなどの決算は全体市場にも大きな影響を与えるだろう。ただ、日本株は先の市場の空白が警戒されながらも4月に入ってからの動きが非常にしっかりしていること、米国株も非常に強い動きが続いていることなどから、下振れリスクは大きくないとみる。個別の売買が活況となることで、商いは厚みを増しやすく、ここまでの堅調な地合いが大きく崩れることがなければ、週末にかけては売り方の買い戻しが指数を押し上げる展開も期待できる。 【今週を振り返る】  堅調となった。米国株高を好感して日経平均は週初から22000円台を回復し、先高期待が高まった。日米閣僚級協議を波乱なく通過したことも安心材料となった。10連休を間近に控えて急に崩れるような場面もあったが、米国株も強い動きが続いたことから、週末にかけては改めて買いが入った。物色では、主力ハイテク株が引き続き上昇をけん引した上に、金融株や通信株、自動車株など、ここまで出遅れ感が強い業種にも資金が向かった。日経平均は週間では330円の上昇となり、週足では陽線を形成した。 【来週の予定】  国内では、3月企業サービス価格指数(4/23)、日銀金融政策決定会合(~4/25)、2月全産業活動指数(4/24)、黒田日銀総裁会見、日銀が経済・物価情勢の展望を公表(4/25)、3月完全失業率、3月有効求人倍率、4月都区部消費者物価指数、3月鉱工業生産指数、3月商業動態統計、3月住宅着工統計(4/26)などがある。  決算発表は、アンジェス、コクヨ(4/22)、日電産、シマノ、キヤノンMJ、OBC、不二家、オービック、東製鉄、小糸製、総メディHD、蝶理(4/23)、キヤノン、LINE、花王、サイバエージ、日立建、キッコーマン、エムスリー、イビデン、JSR、アマノ、オムロン、航空電、スタンレ電、ファナック、コメリ、KABU.COM、富通ゼネ、キーエンス、中外薬(4/24)、任天堂、野村HD、京セラ、アステラス薬、大塚商、川重、第一三共、山崎パン、野村不HD、アイカ工、日立化成、NRI、ヤフー、ファンケル、小林製薬、富士電機、アンリツ、アドバンテ、日野自、ネットワン、日立ハイテク、大和証G、JR東日本、関西電、OLC、日立金、JR東海、ZOZO(4/25)、ソニー、NTTドコモ、日立、JAL、伊藤忠、村田製、大東建、ヒューリック、豊田織機、デンソー、JPX、CTC、ガイシ、ジェイテクト、三菱電、アイシン精、三井物、日通、東武、京成、M&A、JT、MonotaRO、信越化、コーセー、ポーラオルHD、TOTO、コマツ、マキタ、NEC、エプソン、TDK、アルプスアル、東エレク、京王、JR西日本、ヤマトHD、SGHD、ANA、SCSK、日東電、豊通商、富士通、SBI(4/26)などが予定している。  海外では、米3月シカゴ連銀活動指数、米3月中古住宅販売(4/22)、米2月FHFA住宅価格指数、米3月新築住宅販売(4/23)、独4月Ifo景況感指数(4/24)、米3月耐久財受注(4/25)、米1-3月期GDP(4/26)などが注目される。  米企業決算では、テキサス・インスツルメンツ、Twitter、プロクター・アンド・ギャンブル、eBay、ステート・ストリート、コカ・コーラ、ベライゾン・コミュニケーションズ、ロッキード・マーティン、ユナイテッド・テクノロジーズ(4/23)、マイクロソフト、キャタピラー、フェイスブック、バイオジェン、Visa、PayPal、AT&T、ザイリンクス(4/24)、アマゾン・ドット・コム、インテル、フォード・モーター、3M、コムキャスト、イーストマン・ケミカル、スターバックス、ベリサイン、ジュニパーネットワークス(4/25)、エクソンモービル(4/26)などが発表を予定している。
日本株の最新ニュース
マーケットデータ
日経平均 37,635.13 -824.95
TOPIX 2,664.45 -46.28
グロース250 641.45 -14.15
NYダウ 38,460.92 -42.77
ナスダック総合 15,712.75 +16.11
ドル/円 155.47 +0.16
プレミアム銘柄の最新情報
ページTOPへ