明日の戦略-S&P500の高値更新では踊れず、連休目前で見送りムードが強まるか

2019/04/24(水) 16:26
 24日の日経平均は4日ぶり反落。米国株高を受けて上昇して始まったものの、早々に上値が重くなり失速。豪ドル急落などを受けて楽観ムードが冷やされる中、前場のうちに下げに転じた。後場は売り圧力が強まり下げ幅を拡大。3桁下落となった場面では押し目買いも入ったが、アジア株も軟調となる中では戻りも鈍かった。ただ、終盤にはかけては持ち直す動きも見られ、終値は22200.00円と、きっちり22200円台まで戻した。東証1部の売買代金は概算で2兆3200億円。業種別では騰落率上位はサービス、その他製品、医薬品で、下位は電気・ガス、証券・商品先物、輸送用機器となった。大幅増益着地や今期の2桁営業増益見通しが好感されたピー・シー・エーが急騰。反面、原子力規制委員会のテロ対策施設に対する見解を受けて原発停止リスクが意識されたことから、関西電力や九州電力など電力株が軒並み大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり547/値下がり1510と売りが優勢。任天堂やファストリ、ZOZOなどが強い動き。好決算のキヤノンMJやオービックが大幅高となり、東京製鉄は今期は2桁減益計画も、大幅増益着地や株主還元拡充が評価されて買いを集めた。減損計上も前期の営業利益見通しを引き上げたりらいあは急伸した。決算が注目を集めた日本電産は全体株安を受けて終盤に萎んだものの、今期の2桁営業増益計画が好感されて年初来高値を更新した。一方、ソニーや安川電機、三菱UFJが軟調。大幅下方修正の観測が報じられた日産自動車が大幅安となり、ホンダやSUBARUなど他の自動車株にも売りが波及した。下方修正を発表したシマノが急落。今期減益見通しの小糸製作所や日経新聞の業績観測記事が失望を誘ったコーセーが売りに押された。きょう新規上場のハウテレビは買いが殺到し初値は持ち越しとなった。  S&P500とナスダックの史上最高値更新は、日本株の買い材料とはならなかった。日経平均は2桁の下落にとどまっており、崩れたという印象はないが、上昇のお膳立てが整った局面で下落で終えてしまったため、週末にかけては上値が抑えられる可能性がある。引け後に発表された決算は、日産自動車がメディアのスクープ通り大幅な下方修正を発表してきたほか、キヤノンなども1Qから通期の下方修正を発表しており、見栄えの悪いものが結構多い。米国が昨晩のように決算好調で買いが入ればネガティブな影響が和らぐが、決算失望で下げた場合には大きめの下げも想定される。ただ、大型連休まではあと2営業日を残すのみ。連休後も決算発表が多数控えていることから、弱い動きが出てきたとしても期間限定と考える。市場の空白はリスクではあるため、あえて買い急ぐ必要もないが、押し目があるなら買いで臨みたい局面だ。
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