明日の戦略-押し目買いは入るも7日続落、値がさの堅調は反転を示唆か

2019/05/14(火) 16:26
 14日の日経平均は7日続落。中国が米国への報復関税を実施すると発表したことを受け、ダウ平均が600ドルを超える下落。これを嫌気して寄り付きから大幅安となり、開始早々に下げ幅を400円超に広げた。その後、トランプ米大統領が米中協議に楽観的な見方を示したことが伝わったことから大きく値を戻したが、21000円台を回復すると上値が重くなった。後場は売り買いの手がかりに欠ける中、動意薄の展開。21000円より上は維持しながらも、こう着感の強い地合いが続いた。東証1部の売買代金は概算で2兆8500億円。業種別では石油・石炭、鉱業、化学などが上昇した一方、水産・農林、ゴム製品、サービスなどが下落した。昼休みに発表した決算が好感されたIRジャパンは後場は買い殺到で値が付かずストップ高。反面、昼休みに遺伝子治療用製品の販売開始を延期すると発表したアンジェスは後場は売り殺到で値が付かず、ストップ安まで売られた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり931/値下がり1139と売りが優勢。KDDIやNTTなど通信株にしっかりした動きが見られた。太陽誘電が好決算を受けて5%超の大幅高。大陽日酸やTOWA、アルバックなども決算を材料に急伸し、着地が計画を上振れた大真空や、上方修正と増配を発表したエスケーエレクトロニクスはストップ高となった。一方、今期営業減益計画のいすゞが16%近い大幅安。ゴールドウインやふくおかFGも決算が失望を誘って急落した。朝方にはMSCIの指数構成銘柄の見直しが発表されたが、事前予想通りの内容でもあったことから、新規採用されたうち、メルカリやGMOPGなどは材料出尽くしで大幅安となった。  日経平均は大幅安スタートから前場では値を戻したものの、きょうのお仕事は終了とばかりに、後場は戻りが甘くなった。結果、きょうも下落で7日続落。終値は21067円と節目の21000円を上回ったが、安値は20751円で3月安値の20911円を下回っており、下げ止まり感はまだない。一方、日足では2日連続で陽線を形成した。売りもある程度出尽くしているとは思われるだけに、21000円より上での値固めが進むかどうかが注目される。あすは11時に中国の経済指標が多く出てくる予定のため、これを無難に消化できるかが焦点となりそうだ。また、きょうは軟調相場ながら、ファナックや任天堂、東京エレクトロンなど値がさの一角は上昇で終えた。外国人投資家好みの銘柄に底堅い動きが見られたことはポジティブで、特に短期間で大きく値を下げた値がさハイテク株に持ち直しの動きが見られるかを注視しておきたい。
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