明日の戦略-反落も後場は値を戻す、外需もいったん悪材料出尽くしか

2019/05/21(火) 16:27
 21日の日経平均は3日ぶり反落。米国株がハイテク主導で下げたことを嫌気して下落スタート。ただ、前場では幾度か下げ幅を3桁に広げたものの、押したところでは買いも入って下げ渋った。昼休みの間に上海株が強含んだことから、後場は開始早々にプラス圏に浮上。上値は重くほどなく下げに転じたが、過度な警戒が和らいだ分、その後は小幅安で値動きが落ち着き、引けにかけても値を戻した。東証1部の売買代金は概算で2兆3300億円。業種別ではゴム製品、情報・通信、鉄鋼などが上昇した一方、海運、鉱業、石油・石炭などが下落した。デンソーと競争力強化に向けた検討を開始すると発表した愛三工業が急騰。反面、4月の首都圏マンション発売戸数が低水準であったことから、住友不動産や東急不動産、野村不動産など不動産株の多くが後場に入って下げ幅を広げた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり743/値下がり1320と売りが優勢。インド株高を好感してスズキが連日の大幅高。傘下の米スプリントとTモバイルの合併前進報道を手がかりにソフトバンクGが買いを集めた。自己株取得を発表した東海東京や証券会社がレーティングを引き上げたサトーHDが大幅高。好決算の多摩川HDや上方修正を発表したケア21はストップ高まで買われた。ほか、インターネットの記事に関して見解を示したメディシノバや、新社長が会見で粉飾疑惑を否定したすてきナイスGが急伸した。一方、決算説明会が失望を誘ったソニーが大幅安。東京エレクトロンや村田製作所などハイテク関連が売りに押された。証券会社が目標株価を引き下げた三井金属が大幅安。今期減益計画のアンドールとフリージアマクロスが急落した。  日経平均は下落で終えたが、29円安(21272円)と下げは小幅にとどまった。終値では5日線(21215円)を上回っており、テクニカル面のサポートも効いている。前場のうちからハイテク株が大きく売られた割には底堅かったが、後場にはアドバンテストがプラス圏に浮上するなど、売り込まれていた銘柄にも買いが入った。米中貿易摩擦激化は引き続き要警戒ではあるが、悪材料の織り込みが相当進んでいることがうかがえる。ドル円の落ち着いた動きが続くようなら、短期で外需のリバウンド狙いにも妙味がありそうだ。あすは寄り前に4月貿易収支と3月機械受注が発表される。きょうはコマツや日立建機など機械株にしっかりした動きが見られており、これらの指標が押し目買いの材料になるかに注目したい。
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