明日の戦略-3日続伸で新興指数もチャート好転、割り負け銘柄の逆襲が始まるか

2019/06/11(火) 16:08
 11日の日経平均は3日続伸。米国株高を受けてもスタートは小幅安となったが、押しは軽微で早々にプラス転換。その後はじわじわと上値を伸ばし、前場は高値引けとなった。後場は21200円近辺での小動き。ドル円がこう着感を強めたことから、手掛かり難の様相が強まった。しかし米株先物が上昇するなど地合いは良好で、おおむね高値圏を維持した。終値は69円高の21204円。東証1部の売買代金は概算で1兆6700億円。業種別では鉱業、証券・商品先物、銀行などが上昇した一方、陸運、倉庫・運輸、精密機器などが下落している。上海フォルクスワーゲンと共同研究所を設立すると発表したルネサスエレクトロニクスが大幅高。半面、独占禁止法違反で公正取引委員会が立ち入り検査に乗り出すと報じられたシードが後場に入って大きく値を崩した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1368/値下がり676と買いが優勢。東京エレクトロンや村田製作所などハイテク株が強い動き。米国で金融株が買われた流れを受けて三菱UFJや野村HDなどに資金が向かった。決算を受けてピジョンが買いを集め、上方修正を発表したコーセーアールイーが大幅高。東証一部への市場変更が決まった串カツ田中やニーズウェルが急伸した。ほか、政府が高齢者向けの新運転免許をつくる方針と報じられたことを材料に、カー用品を展開するバッファローやオートウェーブが値を飛ばした。一方、ファストリや任天堂、キーエンスが軟調。JR東海や西武HDなど鉄道株は売りに押されるものが多かった。ライクキッズネクストとシルバーライフはともに決算を受けて買われる場面があったものの、失速して大幅安。上方修正を発表したギフトは株価が高値圏にあったこともあり、目先の材料出尽くしで大きく売られる展開となった。  日経平均は3日続伸。下げて始まったがほぼ高値圏で終え、きのう上回った25日線の上でしっかりとした動きが続いた。マザーズ指数と日経ジャスダック平均も日経平均から1日遅れで25日線を上回っている。騰落率上位業種は低バリュエーション銘柄が多く、買い戻しの域を出ていない印象だが、これまで割安感があっても敬遠されていたところに物色が向かっており、地合いは一段と改善傾向にある。買い材料に乏しい環境下ではあるが、それだけに過熱感が高まらず、上昇が続きそうな雰囲気もある。こういった局面では、短期的には好業績銘柄よりも、業績が悪いことが十分織り込まれており、その分株価が相当程度調整しているものが選好されると考える。きょう強かった金融株や市況関連に引き続き注目しておきたい。
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