前場コメント No.10 クレハ、曙ブレーキ工業、日東電工、トヨタ紡織、東洋紡など

2019/06/12(水) 11:31
★9:23  クレハ-岩井コスモが目標株価引き下げ 時流に乗った成長製品への注目が続こう
 クレハ<4023.T>が4日ぶり反落。岩井コスモ証券では、時流に乗った成長製品への注目が続くとみて、投資判断「A」を継続した。目標株価は12000円→9200円と引き下げた。
 世界経済に不透明感が漂う中、シェールオイルとリチウム2次電池材料(バインダー)という時流に乗った成長ドライバーを武器にした中期成長戦略と、会社の期初予想は堅めで上振れ期待があることの2つが材料視される展開が続きそう。株価は年初来高値圏にあるが、引き続き上値が期待できると考えられる。
 株式市場全体の株価バリュエーションが切り下がっていることから目標株価を引き下げるが、投資判断は「A」を継続。足もとで株式市場の物色対象が中小型株にシフトしていることも目先の需給にプラスとなる見込み。

★9:23  曙ブレーキ-急落 事業再生計画案の策定にはしばらく時間を要する見通し
 曙ブレーキ工業<7238.T>が急落。同社は11日に、事業再生計画案の策定にはしばらくの時間を要する見通しと発表した。
 そのため、11日開催の債権者会議において、現時点における事業再生計画案の策定状況などの報告を行うとともに、事業再生計画案の協議継続のため事業再生ADR手続を継続することなどについて、取引金融機関の承認を得たという。
 今後のスケジュールとしては、7月22日に事業再生計画案の協議のための債権者会議の再続会を、9月18日に事業再生計画案の決議のための債権者会議の続会を予定している。

★9:25  日東電工-みずほが目標株価引き下げ 業績の不透明感は依然高い
 日東電工<6988.T>が小安い。みずほ証券では、業績の不透明感は依然高いと判断。投資判断「中立」を継続、目標株価は5500円→4900円と引き下げた。
 スマートフォンをはじめとする携帯情報端末や、FPD関連製品を多数有する主力のオプトロニクスの短期業績に対する不透明感は高いと判断。前19.3期に計上した杭州錦江集団有限公司からのロイヤリティ(60億円程度と推定)および過年度受託製造契約に関する一時金(55億円程度と推定)は今20.3期には期待し難いと判断。今20.3期にはライフサイエンスの知的財産の有効活用による収入(45億円程度)を想定するとしたものの、今20.3期営業利益は前期比128億円(14%)減の800億円にとどまると予想。

★9:25  トヨタ紡織-みずほが目標株価引き下げ シート生産は好調も費用面でのリスクは残る
 トヨタ紡織<3116.T>がもみ合い。みずほ証券では、シート生産は好調も、費用面でのリスクは残ると判断。投資判断「中立」を継続、目標株価は1760円→1500円と引き下げた。
 今20.3期はシート生産台数が、前年比5%増の786万台になると予想。また、同社はトヨタ以外の完成車メーカーとの取引が少ないため、中国など市場減速の影響は相対的に受けにくい状況にある。しかし、高水準な費用や車種構成の悪化は減益要因になるとみられ、また、従来比で製品付加価値の向上が見込みにくいことや、北米で予定されている生産準備などのリスクも存在すると指摘。

★9:33  東洋紡-岩井コスモが新規「B+」 工場火災の影響は大きいが株価は下げ過ぎ
 東洋紡<3101.T>が小高い。岩井コスモ証券では、工場火災の影響は大きいが、株価は下げ過ぎと判断。投資判断と判断。投資判断「B+」、目標株価1400円として、カバレッジを開始した。
 前期業績は戦略的に強化してきたセラミックコンデンサー製造用離型フィルムや偏光板保護用PETフィルム「コスモシャイン SRF」の販売が伸びたが、原料高が響き営業減益。純利益については、営業減益に加え、エアバック基布設備の火災事故により特損が発生し、10年ぶりに赤字となった。エアバック事業は正常化に2年程度かかるなど時間が必要で、それまでは業績の拡大ペースがスローダウンすることが避けられず、株価が本格的な上昇局面に入るには時間がかかりそう。ただし、火災事故はあったが、同社の競争力、製品力が落ちたわけではない。中長期的な視点に立てば魅力的とした。


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