明日の戦略-終盤失速もプラスを確保、25日線のサポートは続くか

2019/06/17(月) 16:51
 17日の日経平均は小幅続伸。先週末の米国株が下落したことから小安く始まったものの、安値は開始早々につけて下げ渋った。その後、アジア株の堅調を手掛かりにプラス圏に浮上し、前引けは小幅高。後場はじり高基調が長く続いていたが、取引終盤にかけては失速。ただ下げに転じることはなく、7円高の21124円と小幅にプラスを確保して取引を終えた。一方、TOPIXはほぼ終日マイナス圏で推移して安値引けとなっており、日経平均と比べて弱さが目立った。東証1部の売買代金は概算で1兆6400億円。業種別では鉱業、水産・農林、海運などが上昇した一方、電気・ガス、鉄鋼、ガラス・土石などが下落している。ミドリムシでの高効率ゲノム編集に成功したと発表したユーグレナが後場急伸。半面、3Q減益のリーガル不動産には売りが殺到しており、後場に入ってストップ安をつける場面があった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり570/値下がり1483と値下がり銘柄の数は多かった。楽天やソニー、ソフトバンクGに強い動きが見られた。治験でポジティブなトップラインデータが取得できたことを発表したリボミックは一時ストップ高まで買われており、商いも急増した。証券会社が投資評価を引き上げた森永乳業や、好決算のフリービット、中期経営計画を発表したエンバイオHDが急騰。上期大幅増益のモルフォや、USENとの提携を発表したTBグループはストップ高となった。一方、米国で半導体株が売られた流れを受けて、アドバンテストや東京エレクトロン、ディスコなど半導体株が大幅安。支援を予定していた企業が離脱すると報じられたJDIは7%超の大幅下落となった。下方修正を発表したエイチームやアルデプロが急落。1Qの利益進ちょくが低調であったMマートが大きく値を崩した。  日経平均は小幅高。大引け間際に急速に上げ幅を縮めたが、先週末の米国株が半導体株主導で下げたことを鑑みると、プラスで終えたことは健闘したと言える。一方で、TOPIXは安値引けと弱く、もうしばらくは強弱感が交錯し、方向感に欠ける地合いが続きそう。個別の動きをみると、材料のある銘柄には派手に上昇するものも多い。派手すぎて過剰反応と思われるものもなくはないが、閑散相場の中でも積極的にリスクを取りに行く動きが見られる点は好感できる。イベント待ちの状況は続くが、日経平均は25日線(21027円、17日時点、以下同じ)より上での推移が続いている。5日線(21121円)は若干抵抗となった感もあるが、これを明確に上に抜ければ、買いの勢いが強まる展開も期待できる。不安定だが悪くはない地合いが続く中、早々に6月12日のザラ場高値21259円を上回ることができるかに注目したい。
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