明日の戦略-大幅安もそれほど悲観ムードは高まらず あすは機械株の動向に注目

2019/08/13(火) 16:51
 13日の日経平均は3日ぶり大幅反落。終値は229円安の20455円。米国株の大幅安や円高進行を受けて、寄り付きは250円近い下落。早々に下げ幅を300円超に広げた。ただ、一段と売り込む流れとはならず、その後は下げ渋った。幅広い銘柄が売られる一方、東京時間で円高が一服したことが下支えとなり、指数は20400円台でこう着感を強める展開。後場に入っても目立った動きはなく、結局開始4分で一日の高安をつけた後は、引けまで小動きが続いた。東証1部の売買代金は概算で2兆1800億円。業種別では上昇は繊維の1業種のみで、ほか、陸運や小売の下げが小幅にとどまった。一方、石油・石炭や鉄鋼、鉱業など市況関連セクターが大幅安となった。3Qが大幅増益となった学研ホールディングスが急騰。半面、1Qで大幅な最終赤字を計上し、債務超過となったジャパンディスプレイが急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり444/値下がり1655。主力どころではアドバンテストや第一三共が強い動き。1Qが2桁の営業増益となったVテクノロジーやセイコーHDが急伸し、好決算に加えて株式分割も発表したファイバーゲートはストップ高まで買われた。1Qで営業黒字回復を達成したRIZAPが大幅高。ハーモニックは1Qは前年同期比で大幅減益となったものの、受注に改善傾向が見られたことから買いを集めた。一方、ソフトバンクGや任天堂が大幅安。世界的な長期金利低下への警戒から三井住友や三菱UFJなど金融株が弱かった。JXTGやコスモエネルギーなど石油卸が大きく売られる展開。1Q営業減益のパーソルHDや下方修正を発表した東邦亜鉛が急落。通期の見通しを大幅に引き下げたリンク&モチベーションはストップ安まで売られた。  日経平均は外部環境が大きく悪化した割には、寄った後の値動きは非常に落ち着いていた。一方、売り圧力が限定的であっても、戻りを試す動きはほとんど見られなかった。底堅いというよりは、売りたい投資家も不在であったような印象で、まだ底を打ったという感じはない。ただ、先週も20500円を下回る局面では買いが入っており、ある程度ボトム圏に近いとの見方も強まっているもよう。米国株や為替次第の状況は続くだろうが、8月6日の安値20110円を下回ることなく、下値を切り上げることができるかが焦点となる。あすは寄り前には6月の機械受注、11時には中国の7月鉱工業生産、小売売上高などが発表予定で、機械や化粧品関連などの動向が注目される。きょうはハーモニックやSMCなど減益決算の機械株に力強い動きが見られた。これらの指標が機械株のもう一段の上昇を後押しするようなら、全体の買い戻し機運が高まる展開も期待できよう。
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