ニューヨーク外国為替市場概況・2日 産油国通貨に一時買い

2020/04/03(金) 06:05
 2日のニューヨーク外国為替市場で産油国通貨は一時大幅に上昇した。トランプ米大統領が「ロシアのプーチン大統領とサウジアラビアのムハンマド皇太子が減産を発表するだろう」「日量1000-1500万バレル規模の石油減産が期待される」と発言したほか、「サウジアラビアはOPECプラスに緊急会合の開催を呼びかけた」と伝わると、WTI原油先物価格が一時35%近く急騰。産油国通貨とされるカナダドルやメキシコペソなどに買いが集まった。ただ、サウジアラビア高官が「トランプ米大統領の発言は大げさ」との見解を示すと、原油価格が上げ幅を縮小したため資源国通貨も伸び悩んだ。「ロシアは(これまでの42ドル台とされた)国家予算編成の前提となる原油価格を20ドル台へ引き下げる」との観測報道も意識された。  なお、カナダドル円は一時76.57円、メキシコペソ円は4.53円、ノルウェークローネ円は10.51円まで上昇する場面があったが、引けにかけてはそれぞれ伸び悩んでいる。  ドル円は6営業日ぶりに反発。終値は107.91円と前営業日NY終値(107.17円)と比べて74銭程度のドル高水準だった。前週分の米新規失業保険申請件数が664万8000件と過去最多となったことを受けて欧米株価が失速。クロス円の下落とともにドル円にも売りが先行し一時107.02円と日通し安値を付けた。ただ、前日の安値106.92円が目先サポートとして意識されると徐々に買い戻しが優勢に。トランプ米大統領の原油に関するコメントを受けて一時は200ドル超下落したダウ平均が持ち直し、530ドル超上昇すると円売り・ドル買いが活発化し、前日の高値107.94円を上抜けて一時108.09円まで上値を伸ばした。対ユーロなどでドル高が進んだ影響も受けた。  ユーロドルは4日続落。終値は1.0858ドルと前営業日NY終値(1.0964ドル)と比べて0.0106ドル程度のユーロ安水準だった。独政府が新型コロナウイルスの感染拡大を理由に「今年の独GDPは大幅に縮小する」と予想したため全般ユーロ売りが先行。感染拡大に歯止めがかからない欧州から「フランスでの感染による死亡者が5387人に急増」と新たなニュースが伝わると、再び売り圧力が増して一時1.0821ドルと1週間ぶりの安値を更新した。  ユーロ円は5日続落。終値は117.14円と前営業日NY終値(117.49円)と比べて35銭程度のユーロ安水準。低調な独GDP予測が嫌気されて一時116.35円と3月12日以来の安値を付けたものの、原油価格の急騰をきっかけに資源国のクロス円が上昇するとユーロ円にも買い戻しが入り117.49円付近まで下げ渋った。その後は117.00円を挟んだもみ合いに終始している。 本日の参考レンジ ドル円:107.02円 - 108.09円 ユーロドル:1.0821ドル - 1.0968ドル ユーロ円:116.35円 - 117.72円
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