明日の戦略-4日ぶり反落もほぼ高値引け あすは波乱含みも押し目は買い場か

2019/08/21(水) 15:53
 21日の日経平均は4日ぶり反落。終値は58円安の20618円。米国株安を嫌気して180円程度下げて始まり、節目の20500円も割り込んだが、寄り付き直後を安値に切り返すと前場のうちに下げ幅を2桁に縮めた。為替が円安に傾いたことが戻りに弾みをつける材料となった。後場は動きが落ち着き、狭いレンジでのもみ合いが続いたが、大引け間際にきょうの高値をつけ、20600円台まで戻して終えた。東証1部の売買代金は概算で1兆5800億円。業種別では全33業種中、32業種が下落しており、騰落率上位はゴム製品、その他製品、精密機器、下位は電気・ガス、ガラス・土石、非鉄金属となった。新生銀行が商いを伴って大幅上昇。売り出し発表で株価が急落していたが、売り出し価格の決定を受けて買い戻しが入った。半面、新株予約権の発行が嫌気されたダブル・スコープがストップ安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり384/値下がり1704。アドバンテストや東京エレクトロンなど半導体が上昇。任天堂やソニー、ファストリなどに買いが入った。日本ゼオンやポートが証券会社のリポートを手がかりに大幅上昇。業務提携を発表したgooddaysHDや自己株取得を発表したヤマシナが急伸し、兵庫県警本部と連携したビデオ通話システムの実証実験開始が好感されたドーンが値を飛ばした。一方、ソフトバンクGが3%近い下げとなり弱さが目立った。きのう年初来高値を更新した第一三共が大きく売られる展開。米長期金利の低下を受けて三菱UFJや三井住友など金融株が売りに押された。マツダは証券会社の投資評価引き下げが売り材料となった。立会外分売を実施すると発表した早稲田アカデミーは大幅安。きのうストップ高のLib Workは上値を伸ばしながらも急失速し、マイナス転換から13%超の下落と荒い動きとなった。  日経平均は4日ぶりに反落したが、安値を早い時間につけた後は切り返した。値下がり銘柄が多く、指数だけが下げ渋ったという印象も強いが、20500円より下を売り込みづらいということが強く印象付けられたことは、この先の下支えになると期待できる。今晩米国では、7月開催のFOMC議事要旨が公表される。利下げが実施された回でもあり、この先の利下げペースに関してどのような議論が行われていたのかが注目される。9月会合での追加利下げや大幅利下げの可能性などを市場が意識するようであれば、米国株にポジティブな影響が見込まれるが、利下げはあくまで予防的で短期間で打ち止めになるとの見方が強まるようだと失望売りが優勢となるだろう。ただ、議事要旨はあくまで過去の会合内容の確認で、この先に新しい材料が出てくれば、市場の雰囲気が一変する可能性もある。上げに浮かれず、下げにおびえずのスタンスで臨みたい局面だ。ここから週末にかけてはジャクソンホール会合に加えてフランスでG7サミットが開催されることを鑑みると、特に下に振れた場合には、押し目買いの好機になると考える。
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