明日の戦略-日経平均は200日線上を維持できるか、物色の広がりがカギ

2019/09/09(月) 17:01
 9日の日経平均は5日続伸。8/1ぶりに終値で200日線を上回って終えた。米8月雇用統計の結果を受けた米国株はまちまちの反応だったが、日本株への買い戻し意欲は続いた。ソニーや東京エレクトロンなどのハイテク株に加え、内需系セクターに幅広く買いが入ったもよう。時間外のダウ先も終日プラスで推移し、今晩の米国市場への期待が下支えとなった。東証1部の売買代金は概算で1兆7000億円。業種別では騰落率上位にその他金融、石油・石炭製品、建設、下位は金属製品やゴム製品、輸送用機器となった。新興市場では、日経ジャスダックは3日続伸、マザース指数は反発で終えた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1696/値下がり368。値上がりでは、第1四半期上振れ着地で第2四半期も黒字定着の見通しが好感されたgumiが値上がり率トップ、2位のアイルは今期の大幅増益見通しや中計目標値が好感された。地銀株に再編期待の流れが波及するとの思惑から、筑波銀行や栃木銀行などが買われたほか、巴コーポレーションが台風復興銘柄として短期資金を集めた。 一方、値下がりでは、5-7月期の収益鈍化が嫌気されポールトゥウィン・ピットクルーHDが急落。カナモトは第3四半期累計の営業減益が悪材料となり、一時は8%近く下げる場面があった。サニックスが高値警戒で下げたほか、enishやKLabが先週上昇の反動で売り優勢となった。  今晩の米主要指数は最高値を前に伸び悩む展開が予想されるが、あすの東京市場ではやや買い優勢の地合いが続きそうだ。日経平均は200日線を意識して方向感が定まらない展開か。過去の累積売買高が多い21500円超の水準からは戻り売りが強く、高値更新が続くソニーや東京エレクトロンなどの主力ハイテク株が伸びなければマイナスになる場面も想定される。ただ、出遅れ感のある内需株の下値買いが続けば、さほど大きく下押すこともなさそう。  JT(中間決算は6月)は予想配当利回りが7.0%水準で安値をつけ反発に転じているが、きょうのように終日買いが続けば、9月中間決算を迎える他の利回り銘柄にも波及する公算が大きい。225採用銘柄で予想配当利回りが高いだけをベースにスクリーニングすると、トップのJTの次には、あおぞら銀行、日産自動車、キヤノン、出光興産、住友商事などが並ぶ。  引け後には、8月工作機械受注(9/10)が発表になる。地合いがやや好転しているだけに、結果次第では9/11の工作機械株にはプラスに作用する公算が大きい。
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