明日の戦略-日経平均の強さが際立つ、あすはソフトバンクGやトヨタの動向に注目

2019/11/06(水) 16:56
 6日の日経平均は続伸。終値は51円高の23303円。米国株はまちまちとなったが、ドル円の109円台乗せを好感して、90円近く上昇して始まった。しかし、買いが続かず失速。TOPIXや新興指数が早々に下げに転じるなか、瞬間的にマイナス圏に沈む場面もあった、ただ、押し目では買いが入ったことから下げ渋り、その後は小幅高でのもみ合いとなった。後場も小動きが続いたが、下げることなく推移したことから、終盤にかけては上げ幅を拡大。23300円台に乗せて取引を終えた。マイナス圏での時間帯が長かったTOPIXも、引けでは小幅にプラスを確保した。東証1部の売買代金は概算で2兆4800億円。業種別では騰落率上位はパルプ・紙、鉄鋼、海運、下位は食料品、情報・通信、精密機器となった。通期の利益見通しを引き下げたものの、増配が評価された三菱商事が後場に入って大幅高。半面、下方修正を発表した味の素が後場に大きく値を崩した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1009/値下がり1039。アドバンテストやSUMCOなど半導体株の一角が買いを集めた。証券会社が投資判断を引き上げたシャープは13%超の上昇。航空電子もリポートを手がかりに急伸した。決算を材料に個別の選別が進み、UACJやセーレン、グンゼ、ベネッセなどが大幅高となった。一方、下方修正を発表したアサヒや、上期大幅営業減益のスズキが大幅安。ワークマンは上期大幅増益も利益確定売りが優勢。上期減益のNTTは株式分割が下支えとはならず3%超の下落となった。日本光電工業やハウスドゥ、オリコンなどが決算を材料に急落。通期見通しを大幅に引き下げ、大幅な減配を発表したヘリオステクノはストップ安ストップ安比例配分となった。  日経平均は続伸。TOPIXや新興指数が早々に下落に転じたことで、前場ではそれにつられて売り圧力が強まりそうな雰囲気も漂ったが、後場は非常にしっかりとした動きが続いた。日経平均の強さに引っ張られるかのように、TOPIXはプラス圏まで戻して終えている。過熱感がやや削がれながらも日経平均は上昇が続くという、非常に良い流れとなっている。為替にらみの状況は続くが、ドル円が108円台半ばより上での推移が続くのであれば、日本株は引き続き堅調な地合いが続くと予想する。あすも決算を材料に個別の物色が活況となるだろう。引け後にソフトバンクGが決算を発表しているが、上期は営業赤字に転落した。業績悪化懸念から直近まで下げ基調が続いていたが、悪材料出尽くしとなるかが注目される。また、あすはトヨタが取引時間中に決算を発表予定。きょうも年初来高値を更新しているが、決算を受けて一段高となるようなら、大型株優位の様相が一段と強まると考える。
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マーケットデータ
日経平均 37,628.48 -831.60
TOPIX 2,663.53 -47.20
グロース250 640.12 -15.48
NYダウ 38,460.92 -42.77
ナスダック総合 15,712.75 +16.11
ドル/円 155.47 +0.16
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