明日の戦略-逆風下で連日下げ渋る、ジャスダック平均は10連騰なるか

2019/12/04(水) 16:34
 4日の日経平均は大幅続落。終値は244円安の23135円。米中交渉の合意が先送りされるとの見方が出てきて米国株が大きく売られたことから、スタートは全面安。開始早々に下げ幅を300円超に広げた。ただ、節目の23000円は割り込まずに下げ渋ると、その後の値動きは落ち着いた。ファストリの大幅安が響いて戻りは緩慢であったものの、後場に入ると下値不安が和らぎ、若干値を戻した。TOPIXは0.2%安と小幅な下落にとどまり、ジャスダック平均は前場のうちにプラス転換すると、後場もじり高基調が続いた。東証1部の売買代金は概算で2兆0600億円と2兆円台を回復。業種別では電気・ガス、不動産、建設などが上昇した一方、証券・商品先物、非鉄金属、鉱業などが下落した。再編への思惑からFDKや富士通フロンテック、富士通ゼネラルなど富士通の傘下企業が後場に入って軒並み急騰。半面、資生堂が後場下げ幅拡大で3%超の下落となり、コーセーやファンケルなど化粧品株全般に売りが広がった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1170/値下がり866。後場に入って値上がりが値下がりを上回った。長期金利の低下を受けて住友不や三井不、積水ハウスなど住宅関連が強い動き。内需の選好が強まり、大成建設や大林組など建設株に資金が向かった。上方修正を発表したトーセイ、東証1部への市場変更や株式分割を発表したミダック、REIT情報ベンダーの子会社化を発表したミンカブなどが急騰。サインポストが無人AI決済店舗に関するリリースを手がかりにストップ高まで買われた。一方、月次が失望となったファーストリテイリングが5%超の下落となり、日経平均を大きく押し下げた。村田製作所や太陽誘電などハイテク株が軟調。株安基調が強まる中、野村HDや大和証券Gなど証券株が売りに押された。エアウォーターは公募価格の決定を前に商いを伴っての大幅下落。証券会社が投資判断を引き下げたKHネオケムが急落した。  日経平均は200円を超える下落となったが、きのう同様に弱いながらも底堅かった。新興市場、特にジャスダックはむしろ強いといった地合いで、海外からのネガティブな材料が多く出てきている分、ニッチな銘柄は逆に安心して買えるとの見方が日増しに強まっている。きょうは大型内需の一角にも好影響が波及したような動きが見られた。中小型で跳ねている銘柄は値動きが荒いものが多いが、教育関連、無電柱化関連、上場子会社の再編観測など、買いが入る理由が多岐にわたっており、急騰銘柄が失速してもまた別の急騰銘柄が出てくるという状況が続いている。ジャスダック平均はきょうで9日続伸で、あすは連騰記録を10に伸ばすことができるかが注目される。日本株は連日の米国からの逆風を新興市場の踏ん張りでなんとか凌いだようにも見えるだけに、米国株が落ち着きを取り戻せば、強い反発も期待できる。
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マーケットデータ
日経平均 37,628.48 -831.60
TOPIX 2,663.53 -47.20
グロース250 640.12 -15.48
NYダウ 38,460.92 -42.77
ナスダック総合 15,712.75 +16.11
ドル/円 155.66 +0.35
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