明日の戦略-3日続伸も寄り付き天井、手詰まりの中で短期志向が強まるか

2019/12/09(月) 16:26
 9日の日経平均は3日続伸。終値は76円高の23430円。強い米11月雇用統計を受けて先週末の米国株が大幅高となった流れを受けて、3桁上昇スタート。しかし、寄り付きが高値となりすぐに失速した。上値の重さが意識される中、上げ幅を一桁に縮める場面もあったが、そこでは買いが入って幾分持ち直した。前場で売り買いが一巡すると、後場は23400円台での小動きが続いた。東証1部の売買代金は概算で1兆8100億円。業種別では鉱業や石油・石炭、保険などが上昇した一方、精密機器や医薬品、不動産などが下落している。上期の利益見通し上振れを発表した大盛工業が一時ストップ高となるなど急騰した。半面、前期は大幅増益着地も、今期が2桁の営業減益計画となったケア21が急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1423/値下がり624。任天堂が3%を超える大幅上昇。キーエンスや日本製鉄、東京海上などに強い動きが見られた。週末に北朝鮮をめぐる地政学リスクが高まったことから、石川製作所や細谷火工など小型の防衛株が物色された。株式分割など好材料が多かったHEROZや、1Q決算や月次が好調となった鳥貴族が急伸。上方修正と自己株取得を発表したアイルには買いが殺到し、ストップ高比例配分となった。一方、アドバンテストや太陽誘電、レーザーテックなどハイテクの一角が売られる展開。大日住薬や第一三共など薬品株にも弱いものが散見された。月次が弱かったシュッピンが大幅安。下方修正を発表したハイアスや3Q決算が失望となったポールトゥウィンが急落した。  日経平均は23500円台に乗せて始まったものの、寄り付き天井。終日プラス圏で推移したが、上値の重さが強く意識された。今週は先にイベントを多く控えているため、米国株が大幅高・大幅安となっても、これらの影響が限定的となる可能性がある。大型株が総じて方向感に欠ける中では新興市場優位になるかとも思われたが、ジャスダック平均が続伸記録を12に伸ばした一方、マザーズ指数は早々にマイナス圏に沈んだ。IPOラッシュに備えた売りでもあるだろうが、12月に入ってマザーズ指数は明らかに上値が重くなっている。あすからは新規上場が多く出てくるが、主力銘柄に腰の入った買いが期待しづらい状況下、値動きを求めた資金はIPO銘柄に集中しそうだ。全般的に手詰まりムードが支配的となりやすく、短期志向が強まり材料株や低位株が選好されると予想する。
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