明日の戦略-好地合いが続き24000円台を回復、円安進行で外需優位の流れが強まるか

2020/01/14(火) 16:28
 14日の日経平均は3日続伸。終値は174円高の24025円。米政権が中国の「為替操作国」への指定を解除すると伝わり、為替市場では円安が進行。週明けの米国株が強かったことも追い風となり、寄り付きから3桁高となった。ただ、ほどなく節目の24000円を超えてきた後は、ほとんど動きがなくなった。後場は前場の高安の範囲内で一段とこう着感が強まる展開。引けまで静かな地合いが続いたが、昨年12月17日以来、約1カ月ぶりに終値で24000円台に乗せた。ただ値下がり銘柄は多く、マザーズ指数は下落で終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆3600億円。業種別では鉄鋼や電気機器、情報・通信などが上昇した一方、石油・石炭や鉱業、パルプ・紙などが下落した。1Qが大幅増益となったUSEN-NEXT HOLDINGSがストップ高比例配分。反面、今20.2期は営業赤字に転落見込みとなった幸和製作所が急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり860/値下がり1216と日経平均が3桁の上昇となる中で値下がりが値上がりを上回った。ソフトバンクグループが3.5%高と大幅高となり、5000円台を回復。先週末に決算で売られたファーストリテイリングも2%超上昇し、この2銘柄が指数の上昇に大きく貢献した。ソニーや太陽誘電、東京エレクトロンなどハイテクの一角が強い動き。決算を材料にディップや竹内製作所が買いを集め、1Qが2桁の営業増益となったトランザクションがストップ高となった。一方、証券会社が目標株価を引き下げた日産自動車が大幅安。決算を材料に叩き売られた銘柄が多く、3Q減益の良品計画はストップ安となった。吉野家HDは通期の営業利益見通しを大幅に引き上げたものの9%超の下落。3Qが大幅な最終減益となったイオンファンタジーや下方修正を発表したシグマ光機が急落した。ほか、マクアケやJTOWERなど直近上場銘柄の多くが値を崩した。  日経平均は24000円台を回復。序盤で売り買いが一巡した後は動意が限られたものの、米中協議進展への期待が続く中、失速することなく高値圏を維持した。ドル円が110円を超えてきたことが大きい。昨年後半以降、基調としては円安ではあったものの、110円が視野に入ってくると上値が重くなっていた。この先、ドル円の110円より上が定着するようなら、外需優位、内需劣位の傾向が強まる展開が想定される。足元では小売など9-11月が決算対象となる企業の業績発表が多く出てきているが、さえない内容のものが多い。この先の3月決算企業の3Q業績発表もあまり期待できそうにはないが、外需に関しては、決算発表時に円安が進行していれば、終わった期の業績が案外でも、悪材料出尽くし感が強まる。米中関係が改善方向に向かいつつある点も、外需の業績改善期待を高める。想定ドル円レートを105円としている日本電産のような、為替見通しを保守的に見積もっている外需企業への注目度が高まると予想する。
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