明日の戦略-あっさり24000円台を回復、好地合いを維持して決算発表シーズンに突入

2020/01/22(水) 16:20
 22日の日経平均は反発。終値は166円高の24031円。米国株安を受けて売りが先行したものの、小幅な下落にとどまったことから早々にプラス転換。下値不安が和らいだことで追随買いが入り、前場のうちに上げ幅を3桁に広げた。後場は前引けから水準を切り上げて始まったが、節目の24000円に乗せたことから到達感が強まり上値が重くなった。ただ、失速することもなく高値もみ合いが続き、大引け前にきょうの高値をつけた。東証1部の売買代金は概算で1兆8800億円。業種別ではサービスや化学、精密機器などが上昇している一方、鉱業や電気・ガス、ゴム製品などが下落している。自動運転関連サービスへの参入を表明したFCホールディングスが後場急騰。半面、塩野義製薬が3%を超える大幅な下落となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1286/値下がり758。半導体株が強く、アドバンテストや東京エレクトロン、ディスコなどが大幅上昇。信越化学は5G向けの高機能ウエハーを開発したとの日経報道も手掛かりとなり買いを集めた。上方修正を発表した東京製鉄やイワブチが大幅高。自己株取得を発表したケア21が急伸した。引き続き新型肺炎を材料に買われる銘柄も多く、大木ヘルスケアや中京医薬品がストップ高。川本産業は3日連続のストップ高と騰勢を強めた。一方、東芝子会社の架空取引に関与したと伝わったネットワンシステムズと日鉄ソリューションズが急落。東芝も後場に入って売りに押された。ディーゼル不正の疑いでドイツ検察当局による家宅捜索が入ったと報じられた三菱自動車が大幅安となり、自動車株全般に売りが広がった。新型肺炎で動意づいた銘柄には買いが引いて一転値を消すものも多くあり、ダイワボウやシキボウ、EAJなどは買い先行から下げに転じた。  日経平均は3桁上昇で24000円台を回復。きのうの下げの大半を取り戻した。安値は23831円で25日線(23816円、22日時点、以下同じ)がしっかりサポートとなって切り返しており、終値(24031円)では5日線(23990円)を上回った。新型肺炎に関しては引き続き警戒は必要だが、これが世界株安連鎖を引き起こす可能性は大きく低下したと考える。米国ではIBMが決算を受けて時間外で大幅高となっており、今晩の米株市場にはポジティブな影響が見込まれる。国内でもあすは日本電産やディスコの3Q決算が発表されることから、この先は業績相場の様相が強まるだろう。今回の3Q決算に関しては、好内容は期待しづらいが、直近で米中の「第1段階」合意が実現し、ドル円も円安基調に傾くなど、外部環境は改善の方向にある。そのため、特に外需に関しては悪い内容でも株価の反応は悪材料出尽くしとなる銘柄が多くなると予想する。個別の物色意欲は旺盛な状況が続いており、決算を材料に一気に跳ねる銘柄も増えると考える。決算失望銘柄は急落もあるだろうが、今は地合いが良く、押したところではリバウンド狙いの買いも入りやすい。これらの点から、決算発表が一巡する2月の中旬辺りまでは下げづらい相場環境が続くと予想する。
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