明日の戦略-4桁上昇で18000円台を回復、下げトレンド脱却への期待が高まる

2020/03/24(火) 16:44
 24日の日経平均は大幅続伸。終値は1204円高の18092円。米国株の大幅安を受けても寄り付きから300円を超える大幅上昇。米国でハイテク株が強い動きを見せた流れを受けて、東京エレクトロンやアドバンテストなど主力ハイテク株が上昇を主導した。17000円を大きく上回って始まったことから、場中も買いの勢いが強まり、前場のうちに上げ幅を4桁に広げて18000円台を回復。後場に入るといったん萎んだものの、ハイテク株を中心に値を保つ銘柄が多かったことから、終盤にかけて強含む展開。大引け間際に上げ幅を1200円超に広げてきょうの高値をつけるなど、終日強い基調が続いた。東証1部の売買代金は概算で3兆6100億円。業種別では鉱業や不動産、海運などに強い動きがみられた一方、陸運や電気・ガス、パルプ・紙などディフェンシブ系のセクターが 弱かった。24日からマスクの生産を開始すると発表したシャープが後場に買いを集めて9%近い大幅上昇。半面、前期の利益見通しが失望を誘ったロゼッタが大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1748/値下がり394。ファーストリテイリングが13.8%高、ソフトバンクGが19.0%高、東京エレクトロンが18.0%高と、指数寄与度の大きい主力銘柄がそろって大幅高。SCREENやTDK、太陽誘電、アドバンテストなども2桁の上昇率を記録するなど、ハイテク株がとにかく強かった。グロース株が見直されてマザーズ指数も8%超の上昇。上方修正を発表したミクシィが値を飛ばし、ワクチン製造に絡むリリースが好感されたアンジェスがストップ高まで買われた。REITが連日で大幅高となったことから、東急不動産や三菱地所など不動産株も騰勢を強めた。一方、先週先駆けて強い動きが見られた内需株には売られるものが多く、JR東海や京王電鉄、京浜急行など鉄道株がそろって大幅安。サントリーBFや山崎製パンなど食品株も大きく売られるものが散見された。OLCやドコモ、中外製薬なども軟調。下方修正と減配を発表したエレマテックが急落した。総じてリスクオンではあったが、IPOは蚊帳の外に置かれており、きょう新規上場のリバーホールディングスは公開価格を2割超下回る初値をつけた上に、終値も初値を大きく下回った。  日経平均は後場も値を保ち4桁上昇。2月後半に下げ基調が鮮明となって以降、ようやく反発したと言える動きが出てきた。17000円はスタートから軽く超え、きっちり18000円台に乗せて終えるなど、場中の動きも強かった。一気に上昇拡大といきたいところだが、ここから先はむしろ、値動きが落ち着いてくるかどうかが注目される。1000円上げてもすぐに1000円下げるような状況が続くようだと、なかなか底打ち感は強まらない。また、きょうの動きが強かったハイテク株の多くは、先週までたたき売られていた部類に入る。これらの戻りが一時的で再び下への勢いが強まるようなら、楽観はすぐに悲観に変わるだろう。その意味ではあす以降、陽線を形成する日が多くなるかという点に注意を払っておきたい。仮に海外要因で大きく下げても、場中に盛り返す動きが多く出てくれば、少なくとも暴力的な下げは峠を越したとの見方が強まる。ここで売りが一服すれば、日銀が量的緩和に踏み切ってほどなく切り返した格好にもなるわけで、しばらくは日銀期待が相場を下支えしやすい。水準的には、3月19日の安値16358円を下回ることなく、25日線(20318円、24日時点)が控える2万円近辺まで早々に戻すことができるかが、今週から来週にかけての注目点となる。
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