明日の戦略-連日の4桁上昇で19000円台乗せ、2万円は到達点かそれとも通過点か

2020/03/25(水) 16:10
 25日の日経平均は大幅に3日続伸。終値は1454円高の19546円。米国市場では経済対策期待からダウ平均が過去最大の上げ幅を記録。この流れを受けてスタートから300円超上昇すると、買い気配銘柄の値がつくにつれて一気に上げ幅を広げ、19000円台に到達した。1000円超上昇したところでいったん買い一巡感が出てきたが、連日の急騰劇に戻り売りは手控えられ、その後も高値圏でもみ合った。後場はしばらく小動きが続いたが、米与野党が大型経済対策の実施で合意に至ったと伝わったことから、終盤にかけて上げ幅を拡大。きのう同様に引け間際にきょうの高値をつける強い上昇となった。東証1部の売買代金は概算で3兆7300億円。業種別では全業種が上昇しており、中でも不動産や鉄鋼、海運などが大幅高。一方、水産・農林やパルプ・紙、陸運などディフェンシブ系のセクターの上昇は限定的となった。経営統合および資本業務提携に関するニュースが出てきた日本甜菜製糖と三井製糖が後場急騰。半面、Sansanやマネーフォワードなどマザーズ銘柄の一角が後場に入って大きく値を崩した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり2055/値下がり93。自動車株が軒並み強く、トヨタが10%超の上昇。ホンダやスズキも2桁の上昇率を記録した。ハイテク株もきのうに続いて買われており、信越化学やアドバンテスト、日本電産などが急伸した。ソフトバンクGは10%高で4000円台を回復した。米国でエネルギー株が買われたことから国際帝石が大幅高。金融株も買われており、三菱UFJや三井住友、オリックスなどが買いを集めた。アシックスは東京五輪が中止ではなく延期の方向で決まったことから買い戻しが殺到してストップ高となった。一方、日本ガスが大幅安。薬王堂やウエルシアなどドラッグストア株に売られるものが散見された。下方修正を発表したナックが大幅安。IPOには厳しい流れが続いており、本日新規上場のヴィスは公開価格割れスタート。終値も初値を大きく下回った。  日経平均は連日の4桁上昇。両日とも実体の長い陽線を形成した。一気に19000円台半ばまで戻したことから、この先、節目の2万円を前にしては上値は重くなると考える。週初に買いを入れても利益が大きく出ている銘柄が多く、不安定な相場環境の中では利益確定売りを急ぐ投資家も少なくないだろう。ただ裏を返せば、2万円をあっさり超えてくるようなら、買い戻しの勢いがさらに強まる可能性もある。25日線(20159円、25日時点)の上方ブレークが見られるようなら、直近の下げの全値戻しがあっても不思議ではない。  週後半にかけては3月権利取りの駆け込み買いが見られるかに注目したい。運輸、小売、外食などで優待が手厚い銘柄や、通信株など高配当銘柄は、先週に先んじて急伸した分、今週は物色に変化が見られる中で伸び悩んでいるものが多い。この動きを見れば、そういった権利取りの買いは既に終了したようにも見える。ただ、多くの銘柄は多少戻した程度でまだ安値圏にあり、長期投資家からすればまだ全然買える水準であるとも言える。権利付き最終日を目前にして強い実需の買いが確認できれば、来週以降も株高が持続するとの期待が一段と高まる。
日本株の最新ニュース
マーケットデータ
日経平均 38,460.08 +907.92
TOPIX 2,710.73 +44.50
グロース250 655.60 +4.96
NYダウ 38,503.69 +263.71
ナスダック総合 15,696.64 +245.34
ドル/円 154.90 +0.07
プレミアム銘柄の最新情報
ページTOPへ